酒やめて、2360日
酒のコマーシャルがあからさますぎる件
よく言われることですが、日本では酒関連のコマーシャルが野放しです。時間帯や演出について若干規制がありますが、欧米のように厳しい規制は設けられていません。そしていつもは「諸外国ガー」と声を大にするメディアも、このことについてまったく取り上げません(ちなみに、NHKはじめテレビ局が大好きな韓国も、日本より酒広告規制はかなり厳しい)。当然ながら、お酒のコマーシャルは重要な収入源だからでしょう。
このようなことに見られるように昨今のメディアは、これまたよく指摘されていますが、言論の番人でも正義の番人でもなく、既得権益の番人になっていますよね。まあ、自らが既得権益そのものでしょうけど。
ちなみに中田敦彦さんが断酒のYouTubeをやろうとしたところ、芸人仲間から酒のコマーシャルが来なくなるやんと言われたそうで、テレビはじめメディアの世界は酒賛美に凝り固まっている感さえあります。
また以前も書きましたが(参考「「有名人が飲んでいるからといって飲んでいい理由にならない」という真実が、ここにきてますます重くなっている件」)、昨今の酒のコマーシャルにおいては、たとえばイチローさんや五十嵐カノアさんや石田ゆり子さんなど「(酒とは縁がなさそうな)あの人が、あんなに美味しそうに飲んでるんだからワシが飲んでもよかろうもん」と思わせる人選も確信犯的です。
そうやって、テレビなどが「飲んでもよかろうもん」作戦(?)を進めていくと他の消費が圧迫されるわけで、これは個人に落とし込めば「体験」できなくなるということですよね。私もまったくもってそうでして、随分と機会損失していたと思います。
さらに社会全体を見ると、テレビコマーシャルの煽りなどもあり、酒に対して過剰に遣われるお金によって損害を被っている業界が当然あり、レジャー業界などはそうなのではないでしょうか。
増税がお手軽レジャーに走らせる!?
さて一方で、昨今の日本というところの存在は、退職金課税強化だ通勤手当課税だということで、もう乾いた雑巾を絞るような増税で、現役世代を取り囲む状況のディストピア化が半端ないです。そうすると、購買力が低下して景気が悪くなってしまう。とにかく今、社会保障費負担増も含め、お金を遣いたい盛りの年代の可処分所得が低すぎることに諸悪の根源があるような気もします。
もし今後、乾いた雑巾絞り増税をするのであれば、ますます社会全体の消費がシュリンクし、そうなると、ますますお手軽な依存性業界にばかりお金が流れやすくなる、しかも「番人」を自称するテレビなどオールドメディアの姿勢がそういう傾向に拍車をかける――。これっておかしいよね、と思ったりもしますが、「圏外」にいる安心感という優越感もまた感じたりします(性格悪い)。
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