「ベーシックインカム」の是非を断酒者なりに考えてみると。

酒やめて、1357日。

ベーシックインカムは現役世代にはそりゃありがたいでしょ!

竹中平蔵氏のベーシックインカム論がまた話題になっています。もともと同氏の持論であったところ、定額給付金がその類似のものとして給付されたこと、さらには竹中氏が菅首相といちはやく会談したことで、再燃するかたちとなっているようです。

ご存じの通り、竹中案は、年金その他の社会保障を廃止して一人あたり7万円を一律支給するというものです。

この案について週刊ポストの10月17日23日号では、「増税なき財政再建」を実現しようという国家の陰謀(!)として切り捨てていました。

確かに国家サイドからすれば、年金をはじめとした社会保障が機能不全を起こしていて、どげんかせんといかん状態になっているのは事実であり、ここいらでドラスティックな改革が必要でしょう。だからこそ、こうした方策もありなのかもしれません。

もちろんこれについて私のような者が何を言っても詮ないのですが、ただ個人的にはこれは大賛成です。

週刊ポストが指摘しているように、高齢者は暮らしにくくなります。ベーシックインカムだけで医療費などは賄えるはずはありませんから、自分でなんとかするしかありません。これから高齢者になる私たちの世代もやはり不安です。

しかし社会全体としてみると、一昨日も書きましたが、この施策は、ずっーと高齢者ポピュリズムで政治を行ってきた戦後の日本において、初めてと言っていい現役世代優遇施策になり、そこは評価されてもいいのではないでしょうか(参考「「飯塚幸三被告が刑務所に入らない」意味を断酒者なりに考えてみると」)。

現役世代は現在稼いでる給料などのほかに、7万円もらえるわけですよ。そして定額給付金でもわかったように、このような給付は、そのお金が生きたお金になるかどうか、つまり消費されるかどうかがポイントになります。

「酒しか楽しみがない」社会構造は変わるのか

今、日本の給与水準は世界の先進国で最低レベルにあるといえます。物価も最低レベルなので暮らしていけるというのが実際のところなのでしょうが、ただ月に自分の稼ぎとほかに7万円あったらこれもできるあれもできると思っている若者というか現役世代は多いでしょう。

ほんと、現役世代にあと月々7万円渡せば一気に経済が回り出すと思いますよ。クルマ離れなどの物質面はもちろん、結婚離れ子づくり離れなども解消するかもしれません。ちなみに私は少子化対策としては、学費を控除対象にするのがいいと思っておりますが。

さて、断酒ブログ的に言わせてもらえば、今、高齢者超優遇社会のなかで現役世代が貧困化し、酒しか楽しみがないというふうになっていう点が問題ですよね。酒が一番手軽で安価な娯楽になっている。まさに私もそのように生きてきました。その分、飲酒以外の多くの経験チャンスを失ってきたと思います。

7万円別にあればどうか。それも酒に使うという人もいるでしょうけど(私もそうなっていたかもしれません)、多くの人にとって、飲酒以外の「経験」を手に入れる原資になることは間違いないでしょう。今の「酒しか楽しみがない」社会構造が変容し、日本は活力を取り戻すのではないかと考えております。都合よく(笑)。

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