「酒を飲み続けること」イコール「将来の自由を自ら毀損すること」に他ならないよねという話。

酒やめて、1534日。

伊是名発言をどうとらえるか

政治活動家の伊是名夏子さんの「JRに乗車拒否された」発言が波紋を広げています。彼女自身の過去の発言や行動がとても共感できるものではないこと、政治的意図があって日本の社会システムを不当に貶めているように感じられること、批判の矛先が現場の職員に向いていること(後にそういう意図はなかったと言明してますが)などから、違和感を覚える人がほとんどのようで、私もそうですが、ただし移動の自由の保障を求めるというコンセプト(?)は、しごくまっとうだと思います。

余談ながら、この相手が「JR」ではなく「国鉄」だったらどうでしょうか。旧国鉄はきわめて傲慢な組織でそれをみんなが感じていたので、もしかしたら多くの人が伊是名さんを支持したかもしれません。一方で国鉄の労組は、伊是名さんが常任幹事を務める社民党の前身社会党の屋台骨を支える存在だったわけで、それでも伊是名さんはこのように声高に批判したでしょうか……。

とまあそれはともかく、人間には自分の意思で自由に行動する権利がありますし、その自由の希求はむしろ本能に近いものです。ですからそれは全力で守られなければならないものです。自分自身も、そして社会からも、ですね。

しかしながら酒飲みというところの者は、その本当に尊い自由を自ら毀損しに行っているわけですね。

私は電動車椅子……というよりもいわゆるシニアカーに乗った人が、駅員さんの助けを借りて電車に乗車してきたところ、そのシニアカーのカゴに日本酒の空き瓶が転がされているのを目撃したことがあります。高齢でもないその人がシニアカーに乗っていることと日本酒の空き瓶との因果関係は分かりませんが、その時は私も酒を飲んでいた時代でしたので、あー俺もいずれこうなるんやろなあとは思いました。

自ら行動の自由を毀損しにいくとは、なんと愚かな……

酒を飲んでいると、行動の自由を大きく奪う病気である、糖尿病と脳梗塞のリスクが飛躍的に高まります。ですから飲んでいること自体、将来の自由を毀損していることになるわけですよね。

実はこうしたことは、よく言われる肝臓障害よりもよっぽど怖いと思うのです。もちろん、酒を飲み過ぎて脂肪肝→肝硬変→肝ガンと進んだら、最後は病院のベッドで行動の自由がなくなるのですが、それは「最後」だけです。糖尿病や脳梗塞の後遺症の場合、「自由を奪われた」まま、生きながらえなければなりません。

こうしたことは、伊是名さんも含めもともと自由を制限されている人から見れば、なんともったいない、になると思いますよ。

もちろん病気ではなくても、飲んだら車を運転できないわけですし、車というのは大きな行動の自由をもたらしてくれるものですから、その自由が毀損されます。

にもかかわらず、ですね、私などは飲酒時代、酒を飲むと魂が解放されるうううとか、俺は自由だあああとかって言って飲んだくれていたんだから、まったくお笑い種ですよ。その瞬間も将来の自由がどんどん侵食されていたのに、です。

このような大きな矛盾を矛盾と思わなくなる点が、やはり酒の怖さなのですね。

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