コロナ危機によって広く認知された「老害」と、これから老いる人が気をつけておきたいこと。

酒やめて、1164日。

コロナ危機のなか、いわゆる高齢者の振る舞いが問題になっています。以前から「キレる老人」はたびたび取り上げられていましたが、今回のことで「キレる」に限らず、老人ってなんだかなあ~が、誰の目にも明らかになったと言えるのではないでしょうか。

コロナ危機で誰もが「老害」を身近なものに

はっきり言って、スーパーなどで醜い老人を見る機会が非常に増えました。店員さんに怒鳴ってるジジイもいますが、それよりも多いのが「どうしてティッシュがないのか」「どこに行けばいいのか」といったふうに、到底答えられないような質問(?)をネチネチとしているジジイとババアですね。私が仕事場で借りている、というより、ほぼほぼ住んでいるスラムのようなマンションがある地域は、そのマンションだけが例外のような、東京の中でもまあお上品とされるところですけど、それでもそうです。

そして決定的なのは、マスク・プロブレムというべきものでしょう。毎日、行列してマスクハンティングする高齢者のために、行列できない人に行き渡らないというリアルな弊害が出ています。

私などは、つい最近まで、マスクというものが使い捨てだとは知らなかったものですから、なんで騒いでるのだろうと思っていましたが、そうと知り、またマスクが効果的と医学的にも証明されたとなっては、毎日、通勤電車に乗らなければならないような人にとっては、マスクが手に入らないのは死活問題だとマジで感じます。

そうした人たちが、実際に高齢者の行列を通勤途中などで目にすると、やはり敵愾心のようなものを持ってしまうのは仕方ないと思われます。

そもそも、アベノマスクだって評判悪いですけど、実際問題、使い捨てマスクはマスクハンティングなどによって手に入らないし、いくら増産しても、当然、医療用や人と接する仕事の人優先になりますから、全国民に洗えるマスクをとりあえず送りつける、というのは、まあ理に適っているのではないでしょうか。イメージ的にはあまりにもセコくて最悪ですけど(笑)。

ともあれ、そんなふうに現実問題として「老害」を多くの人が目にするようになった。これは日常のことですが、もちろん構造的に「老害」になっているのは以前からです。そして、このことが組み合わされると、本当になんだかなあ~になるのです。

たとえば今、全国のマンションで不法投棄の問題が顕在化しています。マンションのゴミ捨て場に、近隣の人が捨てにくるというのですね。

マンションというのは、だいたいゴミ捨て場があって、マンションにもよりますが、いつでも捨てていいところもあるので、そういうところは目をつけられやすいのですよ。そして、ときには、引き取りにお金がかかる粗大ゴミまで、粗大ゴミチケットを貼らず堂々と捨てられています。

私は明け方にランニングするので、何度か目撃したことがあります。高齢者ですねー。家に置いておくのが嫌なのでしょう。しつこいようですが、仕事場で借りているスラムみたいなマンションは都内でもお上品な地区にあるので、周囲もまあ高級住宅地なわけです。にも関わらず、捨てに来るのです。

これはマナーの問題と同時に構造的な問題です。つまり、こうしたゴミのために管理経費が嵩み、管理会社は絶対損しないようにしますから、たとえば単身者用のワンルームマンション(そういうマンションは管理が甘く、いつでも捨てられるケースが多い)の場合、入居者には若者が多く、そうした人にツケが来るのです。些細なことですが、ここにも「老人に奉仕する若者」の構図があります。

で、社会保険料は22年度から給与の三割を超えるそうです。これは税金とあわせて、じゃないんですよ。このほかに当然ながら税金を取られます。そして年金はもらえるでしょうけどたぶんワリが合わない、病院にいけば老人であふれかえっていてなかなか診療もしてもらえない、そこへ持ってきて、コロナ危機で老害ぶりを多くの人が目するようになった。これを期に、世代間対立があるいは決定的になるかもしれません。

また今回のコロナ補償給付金の話にしても、実際65歳以上は基礎控除が大きいですから、所得を給付基準の住民税非課税レベルにすることはできなくもないのです。そうすると生活に困ってないのに30万ゲットみたいなことになり、それが反感に結びつくこともありえるでしょう。

また、今の「老害」と呼ばれる人たちの価値観は、基本的には「反対反対」「政府はとにかく悪」「アメリカ嫌い」「中国はすごいぞ」ですから、若者の価値観とは相容れません。今回のコロナ危機は、中国が世界中に災厄を撒き散らしたのですから、なおさらでしょう。

「老害」化しないために、酒を手放すという選択

さて、私のようなフリーランスの立場からすると、歳を食うのはよくないことですです。だんだん、仕事の発注主が、こんなジジイに任せて大丈夫? てなことになっていくわけですよ。また我々の業界には「感性信仰」(笑)みたいなものがありますから、年寄りの感覚でやられてはかなわないというところでしょうね。

ですから基本的には仕事寿命が短く、他の仕事に鞍替えした人間も多いですし、アルバイトやタスクぽい仕事で糊口をしのいでいる人間もいます。本当に下流老人になりやすいのですよ。

そうした傾向に輪をかけるのが、やはり飲酒ということになりますねー。まさに老いと貧困と酒は手に手を取ってやってきます(参考「老いと貧困と酒は、手に手を取ってやってくる」)。仕事がないから酒飲むと、ますます何の後ろ盾もないフリーランスは追い詰められ、下流になっていくという構図です。

まあそれは我々の業界の話ではありますが、一般的にも、たとえば路上飲酒してるのもジジイですもんね。つまり酒はジジイのアイコンであり、そのジジイが世の中の嫌われ者になっていて、今回、それが決定的になった、と。そうすると、酒に対するイメージもあまり良くはならないでしょう。

もうひとつ大きいのは、酒が「老害」化に明らかに手を貸しているということです。歳をとると前頭葉が萎縮し、キレやすくなったり意固地になったりしますが、加齢だけでもそうなのに、酒による脳の劣化はそれを加速させます(参考「「キレる老人」には、やっぱり酒が関係していた!?」)。ジジイ用語で言えば「ターボが効いちゃう」のです。これは、アル中や過飲酒者に限りません。普通に飲酒していても、だんだんそうなります。

で、実は、そういうことの割りを一番食ってしまいそうなのが、これから老いていく、ジジイに片足突っ込んだ我々世代ではないか(笑)。つまり今、老害ぶりを撒き散らしている先輩方(ちょうど我々世代が新入社員だった頃に「クズ」だ「カス」だと、ありがたくも決め付けてくだっさった世代でもありますね)のおかげで、我々は「老い=悪」という世の中を生きていかなければならない(笑)。

そんな世の中をサバイバルしていくためには、ジジイのアイコンでもあり、老害を加速させる酒を捨てるしかない、という当たり前の結論に達するのであります。それがまた下流落ちをも防いでくれるのではないか、と。

むろん、若いうちから酒を手放せば、それは「老い」に伴うもろもろの醜さから自分を切り離すことを意味すると思いますねー。

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