医の倫理と飲酒は相容れないものなのか。

酒やめて、2332日

医師に「政治家視点」は要らない!?

「医の倫理」という言葉というか概念があります。大学の医学部の面接試験などでは、これがテーマになることも多いそうです。たとえば安楽死やトリアージについて、どう対処するかということですね。この時の受け答えに、たとえば「安楽死、致し方なし」「PLAN75、わかるわー」といった「政治家の視点」が入るとNGだそうです。まあ、そりゃそうでしょう。

よく医療漫画などで、「目の前の命を救う」使命感に駆られて対処している主人公の若手医師を冷ややかに見つめる先輩医師、みたいな対決構図が出てきますけれども、この冷ややかに見つめる先輩はだいたいにおいて政治家視点であり、実際にはこういう人は採用されていないのではないでしょうか。

さてこうしたことは、今、問題になっている中国人の日本の医療「タダ乗り」を考えてみると、わかりやすいのではないかと思います。就学年齢じゃない人が留学ビザなどで日本にやって来て公的医療保険に加入し、すぐに高額医療を受けるというパターンですよね。

医療ツーリズムだったら数百万かかるところ、医療保険と高額療養費制度なども合わせて数万円で済んだりで、「とても助かる」などという中国人の言葉が紹介されたりします。

これについて、医療現場でもおかしいという声が上がっているようですが、そのような「政治家視点コメント」は匿名顔隠しで語られます。医療関係者の立場というか総意とすれば「病気は病気」であって、その中国人患者の保険がどうこうというのは、それこそ政治家に任せればいい問題でしょう。

また官僚的視点で見ても、制度に反しているわけではないですし、あくまでも制度の盲点を突かれているだけです。

中国人の医療タダ乗りが示す真実とは?

一方、長年、高額の公的医療保険さらには公的介護保険を払い、今でも払い続けている人でも、酒が絡むと、医の倫理、すなわち「目の前の命を救う」から外れてしまいがちなのですね。お酒を飲んでいるのだから、それは自己責任ということが見え隠れします。

むろんたとえば肝硬変とか肝がんとかであれば、ちゃんと対処してもらえます。しかし酒を飲んで調子が悪い、みたいなことは、医のシステムに載らないのですよ(参考「【超絶悲報】飲酒習慣があると、医療からも切り捨てられる模様です」)。

しかし繰り返しますが、中国人の医療タダ乗りは医の倫理からも、制度上もOKなのです。

こういうことって一般人からすればおかしいように見えますし、先に書いたようにまさに官僚的ですが、私は個人的には、世の中、官僚的にやったほうが上手くいくケースが大半だと思います。世の中全体の最適解を求めるために、官僚的対応というものが生み出されたと信じたいですし。

そして、だからこそ、そういうことに乗ったほうが絶対に人生上手くいくんですよ。つまり酒を飲まないということですね。ある意味、中国人の公的医療保険タダ乗りと同じです。

「中国人の公的医療保険タダ乗り」vs「長年公的医療保険を支払い続けているのに医の倫理から弾かれてしまう飲酒者」という図式(?)は、「飲酒は損」を端的に表していると思いますねー。

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