サントリーのキャンペーンに違和感を覚える理由を突き詰めてみると……。

酒やめて、1764日。

酒飲んで腹割って話して、物事が何とかなる時代じゃないですよ!

一昨日、「コロナ後の外食飲酒文化について、一つだけはっきりしていることがある!」といった話を書かせていただきました。そこで取り上げたサントリーのキャンペーン(下参照)について、もうちょっと言いたいので、続きというわけではないのですが書き添えたいと思います。誰にも頼まれてませんけれども。

これねー、断酒者の立場からすると……というか、今の世の中の趨勢からすると決定的に認識が間違っていると思うのですよ。だからネット上でも異論噴出だったわけで。

このキャンペーンでは「飲み会が最良のソリューション」と言ってるわけですよね。もちろん断酒者の立場としては、これと正反対「断酒が最良のソリューション」でありますから、ワタクシが違和感を抱くのは当然といえば当然ですが、世の中全体から見てもそうなのではないでしょうか。

というのは、このブログでも何度か書きましたが、もう酒飲んで腹割って話して、物事が何とかなる時代じゃないですよね。対面の、ノンバーバルを含めたコミュニケーションで物事が動く時代じゃないです。

確かに昔だったら、酒の席で意気投合して仕事が決まる、みたいなことがあったかもしれません。華丸大吉の漫才で言うところの「(唐突に)おまえ好いとう~」ですね。

でも私の場合、飲んでいた時に酒場で隣同士になって名刺交換しても、じゃあそれで仕事が生まれたなんてことはありません。今度オフィスを訪ねて来なさい仕事ならいくらでもあるんだガハハハハハみたいな、ドラマみたいなことは一度もなかったですねー(飲む場所がせんぺろじゃあねえ、ですが)。また仕事の関係者同士でも、飲んで新しい仕事が生まれるみたいなことはなかったです。

そんなこんなで今や、「飲んで意気投合」は無力化していると思います。コロナ禍を経てますますそうでしょう。そうしたところにもってきて、飲み会が何らかのソリューションになると言われてもねえ、なのです。

フィーリングじゃないのよ論理です

前にも一度書きましたけれども、韓国が日韓関係の改善を求めやたら日本の首脳に会いたがってますけど、「とりあえず会って」という時代ではないし、国家関係だったらなおさらでしょう(参照「今、酒飲んで腹を割って話し合うって、どれぐらい効力があるんだろうね?」)。てか、国家関係がトップのサシ会談で決まるなんて、チャーチル・ルーズベルトの時代、あるいはサッチャー・レーガンの時代かよ、と思ってしまいますよ。そこのところをたぶん韓国は勘違いしているんでしょう。それは、大声を出して威嚇し相手に言うことを聞かせる文化とも関係してるのかもしれません。

余談ながら、私のちょっと上くらいの齢で大学サッカーを本気でやっていた連中は、韓国の大学チームと親善試合をすると、とにかくフィジカルでガツンガツンと来るので、それで精神的に優位に立たれ、こちらは何もできなくなるんだよ、みたいなこと言ってました。それはJリーグ前の日本代表も同じだったのかもしれません。

でもそういう戦法(?)で何とかなるケースは、もはやサッカーの世界ではなくなり、もちろんビジネスをはじめとした人間関係では、まったくなくなっています。それはIT化、AI化とも関係しているのかもしれません。世の中、データとエビデンスとポートフォリオの時代に突入しています。昔は歌謡曲などで「理屈じゃないのよフィーリング」みたいに歌われていましたけれども、今は「フィーリングじゃないのよ論理です」です。

だから飲んでフランクに話し合ってなんらかのソリューションを得るという提案に非常に違和感を覚えるのですね。むろん、気の合ったメンバーでさらなる親睦をはかるために飲む、ということは今後も続いていくでしょうけれども、意思疎通というかディシジョンメイキングのために飲む、いわゆる「寝技」ぽいことは世の中からどんどん消えていくのではないでしょうか。これも断酒者、断酒志願者にとっての追い風ですよね。

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