「酒のための借金ではない」の欺瞞。

酒やめて、2672日

飲み行く前にサラ金に寄るのは洒落にならんが……

ちょっと前に「酒をやめると、すべてが「普通」に向かって収束していく」というエントリーのなかで、マトモじゃない飲酒者は俺はマトモだアピールをするということを書かせていただきました。では、なにをもってマトモじゃないかとするかといえば、たとえば「酒起因の借金がある」もその一つになると思います。たとえ酒の飲み方自体はマトモであっても。余計なお世話ながら。

しかし、酒のために借金したという自覚がある人は、あまりいないのではないでしょうか。酒を飲みに行く前にサラ金に寄ったなんてのはドラマ的ではあるけれども、現実問題、そういう行為をすることはあまりないと思われます(だって普通はその時点で酒飲みに行くのを諦めますから)。そしてそういうことをしたことがないというのをもってして、俺の借金は酒のためじゃないとするのでしょう。

ただし「酒を飲むということは、「為象箸」ではないかと」でも書かせていただいたように、飲酒行為は、単に飲み代がかさむというだけでなく、さまざまな局面で生活を確実に圧迫しますので、生活のために借金するという行為は当然ながら発生し、でもそれだって結局のところ酒のための借金です。この辺の因果関係が分かりにくく仕向けるのも、酒さんの恐ろしいところでありましょう。

「お前と違って」思考が人生追い込む!?

ではお前はどうだったのかと問われれば、私の場合は借金はなかったです。

せんべろか家飲みだったので、単純にお金がかからなかったのもありますし、女性のいる店には行かないというのも大きかったとも思います。酒で借金をつくった(と思われる)周囲の人間を見ていると。

私は陰キャで、女性のいるお店にいる女性(ややこしいが)と話したりするのが苦手なので、自分から積極的に行きたいとは思わないし、それよりも線路わきのせんべろで電車を見ながら、電車の音を聞きながら飲んでいる方が好きだったりしました。

余談ながら、キャバクラなどに行こうとこっちが嫌がっているのに誘っておいて、それで割り勘というのは反則だと思いますよ、まったく。

もう一つ、実はこれが大きいのですが、アル中を極めた人間というところの者はお金がかからない飲み方の研究に異常なほど熱心になります。そしてそのようなセコい節約ライフハックが生活全般に及ぶので、一人身であれば、かえってお金を遣わない……というとおおげさですが、それなりの節約生活になります。そこまで突き抜けてしまうと借金とは無縁でいられますが、ただしそれはそれでマトモでないことは確かで、借金はしなくても借金以上の悲劇が襲います。

とまあ、そのような突き抜けた(底が抜けた?)存在は例外として、飲酒起因の多岐にわたる消費促進ゆえに借金ができ、それはどう考えてもマトモでないのに、俺はマトモだと聞かれもしないのに「昔のお前と違って」(それはそうなのだが)付きでアピールすることは、まったくもって矛盾していますよ、ということを若干の怒りを込めて言いたいのでありました。

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