酒やめて、2110日。
生活保護受給者に糖尿病が多い理由とは?
手術入院を経験して、相部屋での周りの患者さんや医療関係者からの耳学問というか盗み聞き学問で、糖尿病(Ⅱ型)に関する怖さをほとほと実感している断酒者でございます。
むろん知識としては知っていました。が、今回感じたのは以前も少し触れましたが(参考「【医療費が固定費になる怖さ】僕らにはもう「糖尿病になる自由」がない」)、一生医療コストを支払い続けなければならないということ。サブスク医療になるということです。
そうした経験に照らして「生活保護者に糖尿病多い傾向~200万人のデータ分析」という記事を読むと納得がいきます。一部抜粋します。
2015年の生活保護受給者の糖尿病有病割合(外来のみ)7.5%に対し、公的医療保険加入者(生活保護非受給者)は4.1%だった。
これにはいろんな要因があるでしょうし、今や「貧困」を優良コンテンツ化しているメディアなどは貧困による食生活の偏向ガ―といった主張をするかもしれませんが、やっぱり生活保護受給者は医療費が無料なので、糖尿病のような医療費サブスクになりがちな病気と付き合いやすいということは言えると思います。
逆に生活保護じゃない人のなかには、糖尿病、あるいは予備軍だけれども、糖尿病の医療費サブスクに付き合えないという人もかなりいるわけですよ。
医療費サブスクに一生付き合うのは無理ゲーてもんです
さて、医療と生活保護の関係について、私の愛読しているブログ「よもぎねこです♪」はその意義と問題点についてまとめています(「生活保護で薬物を不正入手」)。これも読むと、いろいろ考えさせられますわ。ざっくり要約すれば、糖尿病など慢性疾患の人にとって生活保護は最後のセーフティネットである一方、薬物の横流しや医療機関による悪用などの問題も顕在化しているということです。
とまあ、そのようなもろもろを考え合わせると、医療保険制度にしろ、さらには生活保護制度にしろ、今までの豊かな社会を前提として組み立てられていることがわかります。国の制度が、企業や国民の豊かさにおんぶに抱っこしていた。国民の豊かさについては、終身雇用や年金の正常機能(あるいは大盤振る舞い)に裏付けられていたのでしょう。
ところが――私は竹中改革が元凶だと思っておりますが(断酒ブログの分際で言うのもナンですけど)、そうした構図が崩壊し、企業は国際競争力を失い、個人は貧困に突き進むようになり、そこに従来の制度をかぶせようとするもんだから、増税など様々な歪みが出るようになってるわけですよね、今。それが、生活保護受給者は糖尿病治療サブスクに付き合えるけど、そうじゃない人は無理ゲーという問題にもつながっている。また生活保護受給者の医療費についても、たとえばよもぎねこさんが取り上げたような患者、医療機関双方の問題がこれからも目立つようであれば、いずれ見直されるでしょう。
で、私個人のことを言えば、この先、糖尿病に罹患したとしても、悪化させないために医療費サブスクと付き合うのはたぶん無理です。
もうそう考えれば考えるほど、酒やめるしかない、断酒続けるしかないじゃんという断酒ブログ的な結論になってしまうのですが。「最後のセーフティーネット」は自分でつくるしかないと、肝に銘じておきたいと思います。
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