アルコールとトキソプラズマの「支配」は同じだという件。

酒やめて、1014日。

魔女と黒猫

LisaRedfern / Pixabay

唐突ですがトキソプラズマという寄生虫がいます。猫が宿主で、人間にも感染します。だから猫を飼うときには注意されますよね。もちろん猫を飼ってる人全員にリスクがあるわけではないのですが、とはいえ、実は全人類の三分の一が感染しているとも言われています。発症する人が少ない、というだけのことです。

トキソプラズマに感染すると、異性にモテる!?

では「発症」とはなにか? このトキソプラズマに取り付かれ「発症」すると、突然異性にモテたり――これは嬉しいことですが、その一方でキレやすくなったり、さらには交通事故に遭いやすくなったりするそうです。

つまり、感染するとドーパミンの分泌が活発になるというのですね。だから女性の場合、社交的で世話好きになり、容姿に気をつかうようになり以前よりモテる。一方で、反射神経が鈍くなるのと同時にリスクを恐れなくなり、交通事故に遭う危険性が2.6倍になるという調査もあるそうです(『感染症の世界史』石弘之著 洋泉社)。

これは人間に限ったことではなく、トキソプラズマに感染したネズミは、わざわざ猫に見つかるような大胆な行動をとるようになったりするんだそうです。トキソプラズマとは、動物の脳を支配し、性格や行動を変えてしまうという、とんでもないやつなのですねー。

ちなみに、中世において猫が魔女の使途とされ恐れられたのも、実はこのトキソプラズマの存在を考えると妥当なところなんだそうです。というのは、猫を身近に置いている人は、前述のような“特殊能力”を授かりやすく、それが魔女的だと解釈されたりしたのです。

アルコールも最初は生活に好影響を与える?

と、ここまでで何か感じませんか。そう、これはアルコールに似ています。アルコールもまた人間を支配します。そして人格を変えます。

ここで着目したいのは、トキソプラズマと同様に、アルコールにも良い面もあるということ。たとえば、お酒がちよっと入っていると、積極的になれたり(異性にもてる!?)、また中島らもさんの『今夜、すべてのバーで』で有名になったように、原稿がすらすら書けたり、ということです。それが、アルコール依存の入り口になったりするのです。実はこのことが一番怖いことかもしれません。

アルコールはドーパミンという前向き物質の促進を促し、それが実生活にも好影響を与える。最初は。そして次第にアルコールがないと、ドーパミンを分泌できないような脳の構造になり、積極性を発揮したいときにアルコールを必要とするようになってしまう。脳に、報酬回路というものができてしまう。この状態が依存症なんですね。

当初、モテていたトキソプラズマに感染者が、やがて交通事故遭遇率がきわめて高くなるのと同じ構造ですね。脳を支配されるとは、こういうことなんだと思います。


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