「酒飲んで寝れば忘れる」という定説が有する、構造的な嘘。

酒やめて、1944日。

「酒飲んで寝る」と「寝る」は違うのですね

一昨日書いた「「酒飲んで嫌なことを忘れる」が、忘れるメソッドとして決定的に無能である理由」という話を、もうちょっと深掘りしてみたいのです。これは結構、断酒ブログ的には重要なテーマではないかと勝手に判断したので。

嫌なことがあったとき、まあ酒でもかっくらって寝れば忘れるよ~みたいなことが、人類の歴史において、ずっーと言われてきたわけですよね(大げさ)。

でもこれは、酒さんがそのように仕向けた定説であると、私は経験から確信する次第であります。

理屈っぽくてすみませんが、ここは「酒飲んで寝る」と「寝る」を分けて考える必要があると思うのです。

つまり酒はあくまでも睡眠の導入剤であって、酒飲んだから嫌なことが忘れられるわけではないのです。この前からしつこいようですが。

いや、忘れられるんですよ。忘れられるんですが、そしてだからこそ酒を飲んでしまうのですが、ただ本当に忘れられるわけではない、と。実は、酒にその機能はない、その場で脳を麻痺させるだけということも何度も書かせていただいております(汗)。

睡眠の偉大な能力をスポイルするばかりか……

では「忘れさせる」機能があるのはなにかといえば、当然、睡眠ですよね。でも酒飲んで寝ちゃえば忘れたということで、酒にその機能があるように誤解してしまうのです。今思えば、それも酒さんの罠、なのですが。

繰り返しになりますが、嫌なことがあっても酒飲めば忘れます。そしてそのまま寝れば――私の場合はたいてい意識がなくなってそのまま寝落ちってやつでしたが、当然、その間は忘れます。でも起きたときに、その嫌なことがなんとなく頭にこびりついて、それこそ嫌な感じになったという経験は、アル中アル依ならずとも、恒常的に飲んでいる方はどなたでもあるのではないでしょうか。

一方、酒やめてからは、「寝れば忘れる」。この通りのことが起こります。忘れる、というのとはちょっと違っていて、その嫌なマターを相対化できて、そんなことどうでもよくなる。て、エラソーに言うことでもないですが。

ともあれ、先日からずっと書かせていただいてますが、睡眠の機能はすごいです。とくに忘れさせ(相対化促し)能力はすごい。その能力が酒飲まないと、フルに発揮されるのではないかと考えております。

一方で酒は、睡眠の能力をスポイルするばかりか、ここまで書き連ねてきたように、それをまるで自分の手柄のように、世の飲酒者に思わせてしまう。いやいやいや、まったくもって悪質です。

ま、結論としては、嫌なことがあった時は、酒飲んで寝てしまえ~ではなく、酒飲まずに寝てしまえ~とわけですね。

でもって、こうしたことに断酒して初めて気づいたわけで。何故かというと、酒飲んで寝たケースと酒飲まずに寝たケースの両方を経験できているわけですからね。

なおかつ「飲まない」効用を探り出そうと、いつも意識しているので、こういうことにも気づくわけです。威張ることじゃないですが。

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