酒やめて、2344日
「酒が液体でよかった」ですと!?
私事ながら父が入院しまして、前にもその経緯は書きましたが(参考「【超絶悲報】飲酒習慣があると、医療からも切り捨てられる模様です」)、ようやく入院できた次第です。
入院の「大義名分」は衰弱(難しい病名はあったか忘れた)であり、要は酒ばかり飲んでいて、必要な栄養素と水分が採れてなかったとのことです。ちなみにビールは水分摂取にならず、むしろ水分を奪うと言われました。
私としても「わしゃなーんも食わせてもらっとらん」にしていたわけでなく、宅配弁当を手配するとともに、ふぐ刺し(最近は夏でも売ってる)と中トロなら食べるやろーということで日参していたのですが、それすらも手を付けない状態でした。まさか口を開けてこじ入れるわけにもいかず、手をこまねいていたのですね。
食べるのもめんどくさいということで、冗談半分に酒飲みの例の有名なセリフが出てくるわけですよ。
酒が液体でほんとによかった。
逆に言えば酒を飲むことぐらいしかやる気が起こらないということです。医者が言うには「廃用症候群」とのことでした。
「飲む」を選択するということは……
いやこれねー、私なんかの歳でもよくわかるんですよ。人間やっぱり加齢とともになにかやろうという源泉になるエネルギーが失われていきます。私よりもちょっと上の先輩でも、片付けする気力がないとのことで汚部屋に住んでいる(らしい)人もいますから(参考「「飲酒習慣→汚部屋」が象徴する、酒の本当の恐ろしさとは」)。
でもそういう人でも、あるいは父でも、酒飲むことはできるわけですよ。もっともお手軽なレジャーなわけで。テレビと酒は、人類に残された最後の希望ならぬ絶望かもしれません。
ともかく、なーんもしたくねーは誰にでもある。ただし、父のようにアル中になる自由がある世代であれば、それでも何とかなるのでしょう。けれども死ぬまで働け世代であり、私のように低年金少資産の場合、やっぱりエネルギーというものを死ぬまで維持、温存しなければいけない。それを前提にすべてを組み立てることが、もうサバイバル条件になっている(あくまでも私の場合。同年代でもそうじゃない人はたくさんいる)。そしてこれをスポイルしてくるのが酒さんでありまして、これには二つの側面があります。
一つは当然ながら、酒を飲むと、ますますなーんもする気がなくなるということですよね。これは「酒飲むしかしたくない」に追い込むための酒さんの戦略です。こいつと対峙しなきゃいけないんだから、医療関係者も大変ですわ。
もう一つは、酒を飲む習慣があると、加齢によるエネルギーの低下に拍車をかけてしまい、こちらのほうがより悪質でしょう。
そのように考察を進める(?)と、前世代と違って、我々世代(の一部)およびそれ以降の世代は、「飲む」という選択が、先々の人生を考えたときに重大な意味を持ってしまうことを改めて確認しておきたいと思います。
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