酒やめて、１１５７日。
以前も書きましたが、社会人になってこっち、社会全体の危機というものに幾度か襲われました（参考「コロナ危機を恣意的に使われるのが一番ヤバい。そうしたなかで「適者生存」していくためには？」）。今回のコロナももちろんそうです。ただし以前とは違い、わりに冷静に対処できているように思います。当然ながら酒を飲んでないからです。もちろんこれから何が起きるかわかりませんけれども、とりあえず今のところ気持ちが穏やかです。その理由を自分なりに考えてみました。何かの参考になるかもしれないので。
危機にあっても、無駄に怒らなくなった（笑）
まずやはり、多くの断酒ブログに書いていて、私も実感してるのですが、感情の振り幅が非常に小さくなっているということですね。
よくお酒を飲むと笑い上戸になるとか泣き上戸なるとか怒りっぽくなるとかといいます。そして飲酒体験を重ねると、酔ってないときでもこの傾向が出てきます。これは確実です。私もそうでした。人間性がエモーショナルになるのですね。
そうすると今回ようなことが起こると、その感情の部分で主観的に考え、そして往々にして悲観します。さらにそれに怒りも付属します。私の周りにも、とにかくやたら怒ってる人がいます。政府に対しても、自分の仕事や生活が先行き不安なことについても、です。
私はもちろん怒っています。それは主に「若者はかわいそう」という事実があることに対してですね。内定取り消しがあったり就職活動が滞ったりしていること、さらに若者のせいでコロナが拡散していると報じられていることなどです。それは、自分の仕事が若者のキャリア形成に関わるものであることと、もう一つは親としてです。
でもその怒りは、自分としては主観的なものではなく客観的なものであると勝手に認定しています（笑）。まったくどうしてくれるんだといったようなものではないのです。と、思いたいです。
まあ自分の気持ちを分析するのもなかなか難しいのですが、少なくとも以前に比べれば、客観的な視点を持ち、フラットな気分でいられることは事実です。
ある意味、困難を楽しめる！？
また、酒を飲んでないという圧倒的なセルフエスティームがあるので、何に対しても自信を持つことができ、それは将来に対しても、です（参考「セルフエスティームをアップさせるための、一番簡単な方法」）。
これからいろんな困難が襲ってくるでしょうし、もちろん今も起きてますけれども、感情に任せるのではなく、冷静に一つひとつ解決していってやろうという自信があるのです。
これは酒を飲まないことによって生まれた諦観のようなものとも関係しているのかもしれません。いい意味での「諦め」があるので、いざとなればケツまくればいいやんそれまではギリギリの努力をしようという覚悟が自分のなかで生まれているような気がします。
今が「末法の世」であるならば、それとともに誕生した鎌倉新仏教、とくに阿弥陀仏信仰に接した人々と似ているかもしれません。阿弥陀仏のはからいによって極楽往生がもうすでに決定しているのだから、あの世についてあれこれ心配せずにこの世のことを精一杯やろう、といった感じですかね。そんないいもんじゃないですけど。
さらに自信は身体的なことにも及びます。酒飲まなくて健康診断などでの各数値は正常に戻ってますので(悪玉コレステロール以外)、一般的に感染症には強いだろうとは思っています。
そして、これで罹患したらそれはそれで仕方がないという覚悟もあります。自分としては最善の努力をしたのでそこから先は運命に委ねても人生に悔いはないということです。まあこれもそんな格好いいもんじゃないですが、そのように精神が変容しているのだと思います（参考「酒やめて「わが人生に一片の悔いなし」を実感できた！」）。
最後の理由ですが、やはり酒飲まないので生活がミニマムになり、したがって経済的な苦境に強いということですね。いざとなれば最低限のお金で生きていける。もちろん酒がなくても不安にならない。そういう自信もまたあるのです。
実際、事態がもっと進行したら自分自身どうなるかわからないですが、とりあえず今のところは心穏やかで、しかも前向きでいることができます。
これは、バブル崩壊やリーマンショックや東日本大震災のときとは大きく違う点だと思いますね。
逆に言えば断酒して初めて迎える危機です。自分がどこまでできるか自分で自分を見てあげたいという気持ちもあるのです。
「酒飲まない」は危機に強い。そういう確信だけはあります。おそらくこれは今お酒をやめている人に共通したものではないでしょうか。やっぱり断酒者は第二種人類なのかもしれませんよ（参考「今の人類を宇宙人の視点で見てみると、いろいろ言い得ておもしろいという話」）。
