「人を呪わば穴ふたつ」を科学してみると。

酒やめて、1231日。

「A」を感じることはほとんどなくなった

以前、断酒者にとって再飲酒を促す4つの要素「HALT」について書かせていただきました(参考「断酒者が再飲酒しそうになるとき、独自の弱点シチュエーションがあるもんだという話」)。このうちの「A」すなわちAnger=怒りについては、断酒してからというものほとんど感じることがなくなったのですが、一つだけ例外があります。一つだけ、というよりも一人だけと言ったほうがいいかもしれません。そう、天敵がいます(笑)。

その人が理不尽なこと(あくまでも私からすれば、ですが。向こうには向こうの理屈があるのでしょう)を言ってくるたびに、飲酒時代は怒りを感じてました。そして酒をやめてからは、そういうことがあるたびに、もー酒飲んじまおうかーという衝動に駆られていました。断酒友からは「AちゃんがAを引き起こしちゃうんだよねー」と、他人事のように(彼からすれば他人事ですが)揶揄されたりもしました。

でも断酒歴が長くなるにつれ、だんだんと怒りのようなものは薄くなっていきました。そして、怒ってもなんにもならない、その代わり反撃する方法を考えようというふうに変わってきたのです。

ただですね、反撃しようと思い、弁護士などのことをいろいろ調べていると、これってものすごく無駄なエネルギーの使い方じゃないかということに気づくのですよ。以前にも書いた「人生におけるエネルギーの総量は有限である理論(?)」(参考「断酒して3年以上経過して、このブログを200本以上書き連ね、なんだか幸せになる理論が見えてきた気もする……!?」)からすれば、当然ながらこの有限エネルギーをもっと建設的なことに振り向けた方がいいと判断するわけです。

つまり、その人に対する私の思いは、①怒り→②反撃するための方法を冷静に考えようと変遷し、さらに自分のなかで、③反撃計画立案実行のためのエネルギーを他のもっと自分の人生に有益なことに振り向けようというふうになっていったわけですね。

もうエネルギーの無駄使いはしたくないのだ

①から③に一足飛びでないところがポイントだと思います。間に②が入ることによって、そして②と③を比べることによって、自分の中の「怒り(①)」という感情に決着をつけることができるのです。

人を呪わば穴二つという格言(?)があります。若干、スピリチュアル的に捉えられますが、要は人を恨むとそれは自分をも破滅に追いやってしまうといったような意味ですよね。穴(=墓場)がふたつできてしまう、つまりここでいうところの②を遂行すると、自分も不幸になるのです。だから、②じゃなくて③をしなさいというのが、私なりのこの格言の科学的(?)な解釈です。

そしてたぶん、これは合っていると思います。断酒歴が長くなるにつれ、エネルギーの使い方に思いを馳せるようになり、こうした考え方を自然に持つことができます。一見、このスピリチュアルな言葉を、もちろん自分なりにですが、科学的に解釈できるようになったということですね。

こうしたところにも断酒効果はあるように感じますねー。

にほんブログ村 酒ブログ 禁酒・断酒へ
にほんブログ村

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする