酒は当然のように、ルサンチマン的心理を加速させます。

酒やめて、1322日。

ヤザワがルサンチマンの歌を歌っていたなんて!

矢沢永吉の曲に「黒く塗りつぶせ」というものがあります。今調べたら、キャロルが解散してソロになって4曲目のシングルですね。この次のシングルが大ヒットした「時間よ止まれ」でそのB面が名曲中の名曲「チャイナタウン」です。

ちょっと前、ランニングしてたら、たぶんiPhoneに入れていたのでしょう、イヤホンから突然「黒く塗りつぶせ」が聴こえてきて歌詞をフムフムと聴き入ってしまいました。もちろんこの曲がリリースされた当時、今から40年以上も前ですが、そのときから曲自体は知っていたものの歌詞をじっくり吟味(?)してみたのは初めてでした。

そして、結構びっくりしてしまったのですね。これってルサンチマンの歌(?)じゃないですか。たとえば「しゃくな金持ちどもを黒く塗りつぶせ」といったフレーズが出てきます。

そもそもこの「黒くぬりつぶせ」というタイトルですが、これはローリングストーンズの「黒くぬれ!(Painted It black)」をおおいに意識したものでしょう。しかし「黒くぬれ!」の歌詞はルサンチマンではなく「死の色=黒」です(解釈はいろいろあるようです)。

黒くぬれ!(YouTube

いやーしかし、ルサンチマンなんて矢沢ぽくないですね。

ヤザワ、そんな小さい男じゃないよ

と思ってしまいますよ。もっとも、ヤザワ作詞しないので、なので、これは西岡恭蔵という作詞家の手によるものです。

もしかしたらあの頃はルサンチマンと強者に対する革命的な反抗が混同され、それが共感を呼ぶ時代だったのかもしれませんね。なんでもかんでも強者を目の敵にするという、プロテスタントベースいうかリベラルベースの発想がかっこよかったのでしょう。でも個人的な意見で申し訳ありませんが、やっぱりヤザワには似合わないです。

酒やめると、他人のことはどーでもよくなります!

さて酒についてですが、このようなルサンチマン的な心理は、酒によって増長されるような気もします。私も飲酒時代はわりにそういうことを考えてましたから。矢沢と一緒にしちゃ失礼ですが。

いつも書いていて恐縮ですが、大量飲酒習慣があると、酒飲んでいないときでも、もうどうにでもなれーというディスペレイトな心理に陥り、それならみんな一緒に破滅しましょうよ、てな思いにとらわれてしまいます。まあクズですね(参考「酒にとらわれ、「どうにもなれー」的な思考が常態化すると、確実に自分も不幸になるという話」)。

そこからルサンチマン的なものの考え方も派生してきます。

ただそういうのって人間そもそもの性格ではないというか、子どもの時はそんなことなんてあまり思ってないですよね。〇〇ちゃんが新しい自転車を買ってもらったから妬ましいとか(もちろんうらやましいとは強烈に思いましたが、うらやましいと妬ましいはまた別の感情でしょう)、〇〇ちゃんが〇〇中学に合格したから悔しいとか、そんなことはあまり考えませんでした。これはどなたもそうでしょう。

大人になってだんだんそういう、いわゆるブラックな心理に目覚めてくるというのは、人間は社会的な動物ですから当然としても、そこに酒による悲観的な心理ベース、カタストロフィを待ち望む心持ちが輪をかけるといった「構図」なのではないでしょうか。矢沢……ではなく西岡さんがどうだっのかは知りませんが。

で、酒をやめると、そういうルサンチマンぽい心理から完全に脱出できます。

というのは、まずあらゆる意味で執着心がなくなります。さらに大きいのは自分に興味が湧いてくることです。ですからもう他者を妬むとか、そういう心理を抱きようがないというのが正直なところです。もう完全に自分しか興味がない(笑)。

これはわりに新しい発見でした。要は、自分自分に対して自信が持て自分が好きになるので、他人のことはどーでもいい、ということですね。

まあ、それはそれで問題ありそうですが(笑)。気持ちよく生きられることは事実です。

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