酒やめて、2574日
サーフィンにかかるお金は「副業」の必要経費!?
私事で恐縮ですが、現在確定申告の準備中です。去年までは白色申告だったのでサクッとできていたのですが、今年は青色で、なにしろ65万円円控除を狙って複式簿記でやろうってのだから、勝手がわからず(一応、経済学部出身で「簿記原理」はAだったのだが)、早くも手詰まり感があります。
それにしてもとくにここ数年、申告準備するたびに感じるのは、我が身の収入の少なさよということですわ(泣)。
(泣)と記しましたが、ただし酒やめて以来――正確には酒やめて数年経ってから、低収入でもまったく困ることがなくなり、普通に暮らしていけるのはもちろん貯金もできます。
いつも書かせていただいて恐縮ですが、学費負担など人生においてお金がかかる時期が過ぎ去っており、だからバリバリ現役の方にはあまり参考にもならないのかもしれないけれど、とにかく低収入でもまったく問題がないんですよ。個人的には。
贅沢といえばクルマで海に行くことですが、クルマもハイブリッドのコンパクトカーでリッター30キロくらい走ってくれますし、あらかじめ道路取り締まり情報を調べて、取り締まりしてない時は下道で行くようにしていますし、たまに民宿に泊まったりするのが唯一の散財(?)なので、レジャーにもお金がかかるというわけではありません。
しかも私の場合、サーフィンは飲酒の代替行為なので、ここにはお金はかけてもいいのです( ー`дー´)キリッ 「断酒は副業」という名フレーズがありますが、サーフィンにかかるお金は副業のための必要経費です。経費計上してはいかんが。
余談ながらサーフィンはお金のかからない趣味です。海はタダだし駐車場もタダのところが多い(夏の湘南の私営駐車場は銀座並みですが)。
世の中のお母さんが、「お父さんパチンコ行くぐらいだったら海行ってきなさい」(浜松の場合なら「コンコルド行くならタコバ行きゃーいいだら」)と言っているのがよくわかります。実際、海に来ているおっさんたちの風貌も、もちろん私も含めて、パチンコ屋に並んでいるおっさんたちと変わらないものがありますし。
「生活を組み替える」必要が、誰の人生にも必ずやってくる!?
ともあれ、そのように低収入超絶低支出生活とでもいうのでしょうか。そういうふうになっているのです。
で、低収入はともかく、超絶低支出になったのは、酒を飲まなくなって、酒代がかからなくなっただけではもちろんありません。
これまたいつも書いていて恐縮ですが、生活が地味になったからですね。酒を飲まないと、人生こんなもんだという諦観が「地味」のベースにあります。
あと実際の生活面ですが、アル中→断酒大先輩の小田嶋隆さんは次のように述べています。
生活のプランニング一からすべて組み替えるということで、それは知性のない人間にはできない、と。
でも実際やってみるとそうでしたよ。だって、酒がない人生を一から設計し直す作業というのは、実際問題としてえらく人工的な営為じゃないですか。
とにかく自然に振る舞っていると飲んじゃうわけです。
(『上を向いてアルコール』より。改行は引用者都合)
私もこの「生活を組み替え」が上手く機能しているのかなあと思ったりもします。インテリじゃないけど。
よく言われる保険や携帯の見直しなどはもちろんですが、すべての消費行動を長期的な視点で考えられるようになった。逆に言えば、酒飲んでいた時はそれさえもできなかったのです。
とにかくそういうことを続けた結果、今は軌道に乗っているという感じでしょうか。その「生活の組み替え」が時間に担保されていることもやっぱり大きいと思います。
考えてみれば酒飲んでいた時代は、いくら遣っても、その分稼げばいいんだろうみたいな気分でいました。そういう思考はバブル経験世代の宿痾なのかもしれませんけれども。
ただし、この「稼げばいいだろう」は、必ず手詰まりになります。コロナ禍のような社会状況の影響もあるでしょうけれども、加齢による部分も当然あって、このあたりは私のような定収入皆無のフリーランスもそうだし、会社員の方などもこのご時世にあってはそうだと思います。フリーランスの場合、とくに顕著です。そらそうですよね、好き好んでジジイに仕事なんか頼みたくないですから。
だから「稼げばいいだろう」が通用しない日はいつか必ず来ます。誰の人生にも。なので、飲んでる飲んでない関係なく「生活を組み替え」が必要になるけれども、飲んでいるとできない。なぜなら、それを組み立てるだけの時間が酒に奪われ、いつも刹那的に生きてしまうからです。
やっぱり酒やめて時間を手に入れて、それを生活の組み替えに充てられたのは大きかったなあと、低収入の申告書を見ながらしみじみしている次第でございます。
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