アル中になるターニングポイントは、確かに存在しているという件。

酒やめて、1191日。

イベント飲みなら大丈夫!?

緊急事態宣言延長によって、外出自粛&テレワーク推奨が続くことになりましたが、同時に巣ごもり生活でアル中になってしまう危険性もまた指摘されています。こうした指摘の趣旨は、家にずっといるとどうしても飲酒量が増え、したがってアル中になりやすいということですね。

もちろんそうなのでしょうが、私が元アル中として思うのは、酒量が増えたからアル中というのとはちょっと違って、アル中になる、あるいはアル中に向かう決定的なポイントが一つあるということです。

それは、何もやることがないから酒でも飲もうかと考え、酒を飲んだその瞬間です。ま、個人的考えですが。

ただ、私の場合は確実にそうでした。

酒を飲むようになって長らく、私にとって飲酒とはイベントでした。つまり外で誰かと一緒に飲む、あるいは家の晩酌でも、食事を美味しくするために飲むということです。大方の人はそうだと思います。

これは、明るいうちから飲む飲まないということは関係ないのです。たとえばスポーツした後のビールなどは「イベント」です。ですからこの範疇に入れても良いかと思われます。また休日のバーベキューをしながらのビールなどもイベントですよね。

ところが、ですね、ある瞬間を境に、なんもすることがないから酒でも飲もうになり、それが日常になったのです。

背景としてはネットの普及で、ネットを見ながら酒を飲むことが人生の中でもまあ楽しい部類に入ってきたことがあげられます。読書をしながら、あるいはテレビを視ながら、とはまた違う、心の隙間の埋め方があるような気がしました。

あるいは野茂英雄や、その後イチローがMLBに行き、その録画を観ながら飲む、ということも「なんもすることがない」の友になっていったと思います。不思議なことに、試合結果がわかっていても酒飲みながらだと楽しめたのです。

そうしたコンテンツ消費と酒との関係は、以前にも書かせていただきました(参考「断酒して、コンテンツに対する考え方が変わったという話」)。

時間を埋めるための酒がヤバい!

むろん、各種の規制緩和で酒が安くなったこともあります(参考「とにかく日本は酒が安すぎるんだよ、という件」)。私などの世代からすれば、発泡酒6本パックが700円程度で買えるなんて本当に信じられないことでしたし、今や9%の缶チューハイが安いブランドでは90円を切っているのですから、状況はさらに深刻化しているとも言えます。

そういうふうに時間を埋めるための酒に手を出しやすい状況があり、それに手を出した時がやはりアル中への第一歩だったように思います。「アル中」を怖れている方は、そこを一つの判断材料にしてもいいのかなあとも考えます。

この連休に大学生の甥っ子たちが家に来て、庭先だけ貸してくれと言って勝手にバーベキューをやっていたのですが、そいつらとちょっと話すと、バーベキューのようなイベント飲みだけでなく、かつての私のように時間の隙間を埋めるために飲む、日常飲みもやっていることが判明したのです。これは実にやばいですよ。

だから私の趣味ではないのですが、酒を飲むときには、それがイベントなのか日常なのか考えたほうがいいよというアドバイスをしました。まあ甥っ子なので、一応は神妙にうなづいていました。

うちの子の場合は「パパの言うことを聞いたら負けだと思っているキリッ」という人生観の持ち主なので、そんなこと言っても無駄なのですが(笑)。

そういう人生観を持つ子にしないために「飲まないパパ」になるのもあり、ですね。私はもう手遅れですけど(笑)。

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