もう一度、Time is on my Side な気分で生きてみたいと強く思った!

酒やめて、1030日。

渋谷が変わる

我々の世代は、バブルを謳歌した世代です。これは、バブルに浮かれて独立してしまった世代ということも意味します。当時は「独立」「フリーランス」こそステイタスであって、給与生活しているヤツは好景気の恩恵を十分に享受できない馬鹿だ……、なんて、こっちが馬鹿でしたねー(笑)。今考えると。

バブル景気はずっと続くと思っていた……

ご存じのように、バブルは弾けてしまったわけです……、というのも実は後世(?)の認識であって、当時の我々は、いずれまたあの絶頂期に近いかたちに景気は戻ると確信していました。これが仕組まれた構造的なものだったと理解したのは、ホイチョイプロダクションズの映画『バブルへGO!!』(2007年)を観たときです。遅すぎです……。

余談ながらバブル当時、仕事の発注主の会社に車で行ったら、そこの偉い人が、そのとき集まっていたフリーランスの仕事仲間を呼んで言うわけですよ。

「お前らみんなベンツとかボルボとか乗って浮かれてるけど、〇〇(私のこと)は軽だぞ軽! 地に足が着いている。〇〇を見習え!」

当時の私の車は軽ではなくコンパクトカーだったのですが、その頃は小さい車は揶揄の対象であり、全部「軽」に見えてしまっていたのですね……。このブログにときどき登場させている断酒友なんか、V8のビュイック(推定燃費リッター3キロ)に乗ってましたからね、当時。何考えていたんだか。

と、ここで思い出したんですが、ジジイのバブル懐古譚は、飲み会で若手が嫌う話題の上のほうにランキングされるらしいですね。自戒自戒……。

ともあれ、バブルが弾けてだんだん景気が悪くなり、しばらくはなんとかなっていましたが、やっぱり底を打ったのはリーマンショックあたりでしょう。景気の底が抜けた、というやつです。民主党政権時代の失政がそれに輪をかけたと思います。

ただしそのようなときでも、東京の街はどんどん変貌していくわけですよ。おそらくIT景気ってやつに支えられていたのでしょう。しかしそれは私とはもう全然関係ないものに思え、まあ実際に関係ないんですけど、バブル時期の文化の担い手と勝手に自称している世代としては大きな疎外感を覚えました。

街は新しいビルが増えどんどん綺麗になっていくのに、自分はこのまま老いさらばえていくのか。そんな寂しさから、当然のごとく酒を呷ってしまうわけです。多分このまま人生終わってしまうんだろうなあなどと、感傷にとらわれていました。

新しい渋谷の街でまた遊ぶでええ!

しかし断酒してからは違います。もうジジイだけれども、新しい時代を新しい空気や新しい街と一緒に生きてみようという活力が湧いてきました。これはものすごく不思議なことです。

今、渋谷の街が大きな変貌を遂げようとしています。飲酒時代であれば、青春の思い出がたくさん詰まった桜丘界隈が消えていくのをいたたまれない思いで見ていて、俺もこの街と同じように消えていくのみだ、と、死にたくなっていたでしょう。でも今はそういうことを感じない。渋谷が新しくなったら、新しい渋谷デビューしてやろうじゃないか。そんな気分なのです。

ローリングストーンズの曲に、Time is on my Side(youtube)というものがあります。90年代の日本公演では確か最後の曲(アンコール前)としてやったと記憶していますが、そう、「時代は味方」です。そう思えるのも断酒の効用でしょう。

また、従前の映画『バブルへGO!!』のラストシーンでは、【以下、ネタバレです】東京湾に豪華客船がばんばん入港し、SSAWSが数本立っていて、レインボーブリッジも一本じゃ足りないんであと三本くらい架橋しよう……(うろ覚え)という、バブルが続いていた東京の姿が描かれます。【以上、ネタバレです】

そして今の渋谷の街を見ると、日本って、東京って、もしかしたらそっち方面に再び向かっているんじゃない? という感慨さえ覚えてしまうんですねー。「♪東京のまちはオリンピックひかえ、まるで絵のように」@松任谷由実(youtube)というやつです。

そうした時代に、おっさんも乗って行きたいんですよ。断酒という「勇気」を携えて。

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