反面教師の存在が、断酒と断酒継続にかなりのインパクトを持つという話。

酒やめて、1210日。

たかり酒ができる人の心理とは?

私が酒をやめることができた、そして断酒を続けられてる理由の一つに「反面教師」の存在があります。

私にとっての反面教師とは、人からお金を借りて飲む人です。あるいは飲み会などでお金を払わない人です。要は「たかり酒」というやつですね。

こういう人が現実にいることを知って、本当にびっくりしました。漫画の世界の話だと思っていたからです。私と断酒友は共通の知り合いも多いのですが、彼も引きまくっていました。

お金がないのに飲もうとすると、そういうふうに人にたかったり、借金をしたりするわけですけれども、ただそのような経済的な問題だけではないような気がします。

こういうことをやるのは我々よりも少し上の世代の人たちですが、彼らは酒を介したコミニケーションというものを非常に大事に考えているのです。「金は問題ではない」なのです。そうした価値観があるので、お金を借りて飲むことに抵抗がないのだと思います。坂口安吾的な考え方ですよね。

確かに昔の小説を読んでも、お前と飲みたいけれども金がないじゃあこの時計を質に入れるかみたいなシーンが出てきますけれども、メンタリティはそれと同じなのでしょう。

でも今は、簡単にお金が借りられる時代ですから、そういうメンタリティでやっていると簡単に傷口を広げ簡単に破滅してしまいます。質屋に時計を預けて、みたいなかわいいレベルではないのです。

酒なんかくだらねーと思えるときがある!

少なくとも我々世代はそういうことがわかっているので、お金を借りてまで飲もうとはしません。今の若い人はもっとでしょう。

ただし繰り返しますが、それは価値観の違いです。酒を飲みそこで分かち合う友情や共感ようなものを大事にしてきた人たちは、そういうことに対する抵抗感が少ないのでしょうし、いい悪いということでもないとは思います。

彼らからすれば、我々は「さびしいやつら」になるのでしょう。

ただ、そういう人たちと仕事をすると、そのメンタリティを仕事にまで持ち込むのでちょっと閉口します。「金なんか問題じゃない、いいものつくろう」が口癖だったりします。

「金のことを言うやつはろくな仕事ができない」。これなんかも彼らの好きな言葉です。私などにとってはまさにその「金」が大問題なので、そうした発言を聞いただけで一緒に仕事をする気がしなくなってしまうんです。

というよりも、むしろ金のことを気にしないやつはろくな仕事ができない、ですよ。普通に考えて。

とまあ、結局のところ、酒というものはそういう前世代的な価値観とつながってるんだなあと思ったのが、私が酒をやめようと考えることができた理由の一つです。

だからいつも言ってるように、酒はレガシー(悪い意味での)のアイコンだったりします(参考「酒、それ自体もまた「レガシー」のアイコンであることを、勝手に認定させていただきました」)。それを認識すると、案外酒なんてくだらねえなあと思えたりもするのです。

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