飲酒と貧困は相性がよすぎる上に、この二つがコラボすると最悪の結果を招くという当たり前の結論。

酒やめて、1758日。

飲酒と貧困は手に手をとってやってくる!?

一昨日、「貧困が人の知力を鈍らせる、研究」という記事を引用させていただきました(それ以前にも一度取り上げています)。ご参照された方は分かったと思いますが、またタイトルを見ても明らかですが、この記事の趣旨の本命は「貧乏だと脳がパフォーマンスを発揮できないよ」です。そしてそれは、飲酒による劣化に匹敵すると記してあります(記事によれば、IQにして13ポイント程度の低下がみられるとのこと)。

で、このIQを低下させる貧困と飲酒という二大要件は、当然ながらコラボしやすいですよね。この二つに加齢が加わるとさらにヤバいというか、画に描いたような負の連鎖が生まれてしまう(参考「老いと貧困と酒は、手に手を取ってやってくる」)のですが、とりあえずここでは、話を「飲酒」と「貧困」だけに限定させていただきます。

ともあれ、酒を飲むと貧乏になりやすい。それは単純に酒にお金を遣うから、という問題でもないのです。酒というものが固定費――絶対に支出するべきお金になってしまう。そうすると、いわゆる「節約」のアロアランスがなくなるし、最悪の場合、借金してお酒を飲むことになります。

私の周りにもいますよ。仕事先にギャラの前払いを頼んだりして酒飲む人が。お前は太宰かよ、と思ってしまいます。太宰ファンの方ごめんなさい、ですが。ただギャラの前払い要求は根性あるほうで、通常はカードキャッシングなどをすることになります。

ギャラ前払い要求の人の場合は、それはもう限度額まで借りていたみたいです。つまり、いわゆる多重債務者ですよね。そして多重債務だと、毎月の支払いを考えるだけで手一杯になります。

そこまで行かなくても経済的にカツカツでやっているとですね、私のようなフリーランスの立場だと、常に仕事が欲しいということになります。あまり得意でない分野の仕事も受けて、それでやらかしてしまい、自分の悪い噂を広めてしまうみたいなこともあります。まさに貧すれば鈍する状態です。

とりあえず「それ」を忘れるための飲むというオプションもあったけれども

と、このように、経済的に余裕がない状態で仕事を上手くやっていくのは非常に難しく、それは、誰もが経験則的に知っているでしょう。たぶん人間の脳というのはキャパが決まっていて、お金のことばかりを考えるとそっちに行ってしまうのですよ。先の記事(で紹介された研究成果)はそれを実証したものと言えます。

その一方で、酒は酒で、もう一つの勢力として脳を劣化させます。

なおかつ、ここまで検証してきた(?)ように、酒を飲むと貧困にも陥りやすいので、まさに「手に手を取ってやってくる」であり、その上でコラボして脳のパフォーマンスを低下させやがります。そうすると、仕事も人生もまったく上手くいきません。

このことを忘れるために酒を飲む、というオプションも実はあって、そうしている人も実際います。むろんもう一つのオプションは、酒をやめてそうした状況から脱出することを目指す、というものです。当然ながら。

前者の選択でもこれまでだったら、もちろん破滅した人も山ほどいただろうけど、なんとか折り合いをつけてた人も大勢いた、と言えます。世の中がそれを許していた部分があったと思うのです。実際、私なども、溺れかけながらもなんとか泳いていたからこそ、断酒するチャンスを得たわけで(苦笑)。

でもたぶん、これからはアウトでしょ。だからまあいい時に酒をやめられたとは思いますよ。やれやれ、ですわ。そして、酒やめたいと思ってこれを読んでくださっている方は、今が社会状況的にあるいはラストチャンスなのかもしれません。

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