酒やめて、1219日。
HALTはいいけど、もうひとつのTが問題!?
断酒者が再飲酒しそうになる要因として、HALTというものが挙げられています。私は、断酒のためのバイブルとされる『禁酒セラピー』で知りました。Hungry(=空腹)、Angry(=怒り)、Lonely(=孤独)、Tired(=疲労)ですね。この四つのシチュエーションにあるとき、思わず人間は酒を飲んでしまうとのことです。これについてはよくわかります。
ただ私の場合、Hは、とにかく満腹→睡眠を金科玉条とすることで解決しています(参考「睡眠は断酒の、断酒は睡眠の、最高のパートナーだという話」)。またAについては、断酒して感情が安定していますのでA状態になることはほとんどありません。唯一、Aを引き起こす人物がおり、その人とコトを構えたときのみ問題ですが、それについてはいずれ書くこともあると思われます。Lはもともとボッチ耐性が強く、というよりも、酒とともにあったあまり楽しくない類の交友関係が切れた今のほうが快適なので問題にはなりませんし、Tにいたっては、なにしろ酒飲んだほうがよっぽどTになることはわかりきっているので、これも問題ではないのです。
問題は、ですねー。もう一つのT、つまりTrainなのですよ。私は列車に乗った時、イジョーに飲みたくなるのです。これが最大の弱点シチュエーションです。
とくに最近は、仕事が動き出すとともに出張が増え、新幹線や特急列車に乗る機会が結構あるのでヤバいなと思いますねー。
『車窓はテレビよりおもしろい』という紀行作家の宮脇俊三先生の著作がありますが、まさにその通りで、移り行く日本の季節、その一部分を窓で切り取り堪能することは、まさに興趣ここに極まれりであり、もう最上の酒の友……断酒した今となっては、これで酒飲めばその興趣はより一層深まるだろうなあと思ってしまう次第なのです。車窓と酒はめちゃ相性が良いわけです。
もう一つは、列車の中はある種、酒について治外法権の世界なのですよ。これは歴史的なものでしょう。長距離列車の車内だったら朝からでも昼からでも酒を飲んでもよいというコンセンサスが昔からありました。常磐線などはその典型で、長距離列車やグリーン車に限らず、通勤型車両でもオーケーだそうですね(参考「ツイッターの#常磐線日記がめちゃ笑えて、しかも断酒モチベーションも高めてくれる件」)。
ですから、ただでさえ飲みたくなるのに、近所の座席に座ってる人がビールをプシュしたりすると、まあ、断酒して三年以上経った今でもかなりヤバいです。先日も通路挟んで座っているおっさんが、いきなり朝から立て続けに三本プシュしていました。ネクタイをしていてこれから仕事だという趣だったのに、あれはどういうからくりだったのでしょうか(笑)。ま、昔の私もやってましたけど。
もはや列車内も治外法権ではない!?
ただ、車内で飲む人は確実に少なくなっていることも事実です。東海道新幹線は、もうあまりいません。地方に行くほど増えるような気がします。
また新宿駅で小田急ロマンスカーを覗いてみると、確かに昼間、行楽で飲んでる人は多いのですが、平日夜、帰宅途上に飲むケースは減ってるようにも感じます。飲めることこそロマンスカー通勤の最大のメリットだと私などは思ってしまうのですが、やはり時代は変わっているのでしょうねー(参考「電車と酒は手に手をとって走ってる……はずだったけど、最近様相が変わってきた?」)。
酒飲み聖地と思われていた列車内も治外法権ではなくなってるのです。で、意識高い客が多い東海道新幹線に真っ先にそれが表われ、行楽色の強いロマンスカーも、少なくとも通勤時間帯では飲まない方向にシフトしているということですね。断酒者にとっては追い風ではあります。常磐線がどうなっているのかしりませんが。
さて、余談ながらスタバでのノマドワークはMacBook以外だと恥ずかしいという都市伝説がありますが、これはたぶん東京だけで、地方に行くだと普通のPCを使っている人のほうがむしろ多いです。
なお東海道新幹線車内ではMacBookはほとんどいなくて、パナソニックのレッツノートが9割近いシェアを占めているのではないでしょうか。私もXP時代はレッツノートを愛用していましたが、確かに丈夫でモバイルには適しているとは思います。高いのが欠点ですが。
ま、それでも、スタバでリンゴマークを光らせることこそ、断酒者としての最終目標のような気もします(笑)。