酒やめて、3263日

酒飲んで緊張しなかった「成功体験」がヤバい
私がX上で勝手に断酒仲間とさせていただいている「もーこ」さんが元旦に以下のようなポストをしていました。

いや、これねー、ほんとよくわかりますよ。私はもーこさんのように講演するような立場にはないのですが、ただ仕事上、大勢の人の前で話さなければならないこともたまにあって、そういうときは以前ならヒジョーに緊張していたのですが、断酒して以来まったくなくなり、今回のポストを見て、あらためてそのことに思い至った次第であります。そして、それには「からくり」があるなあ、と。
酒という、それまでこだわっていたもの、執着していたものから離れられると、すべてにわたって執着がなくなります。もーこさんがご指摘している通り、人からよく見られたいという「執着」もなくなりますので、それで緊張しなくなるということが、大前提としてあると思います。
これは、もともと緊張する体質であったり緊張しない体質であったりというのはあまり関係なく、大量飲酒→アル中→底付き体験→断酒というプロセス(?)を経ると、誰でも獲得することができる属性です(大げさ)。
逆に言えば……というのもヘンですが、もともと持っていた体質に関わらず、大なり小なり「飲酒習慣があると、体質が緊張しがちになる」。なぜかというと、それは酒さんが操作しているからです。
緊張する、プレッシャーがかかる状況になったときに酒を飲んで落ち着いたといった成功体験があると、そこからは酒に頼るようになるのは人間の常でしょう。私もまったくそのパターンでした(参考「物事に真面目に対処しようとすればするほど、酒にとらえられてしまう罠」)。
その「成功体験」が悪い方向に作用します。脳が、酒があると緊張しないということを覚えてしまうのですね。なので、ちょっとでもプレッシャーがある場面だと酒が欲しくなり、それが重なったあげくアル中に至るというパターンです。「緊張」は酒さんが呼び起こすマッチポンプ(のマッチ)なのですね。
もともと緊張する体質であっても、アル中→断酒のプロセスを経れば……
繰り返しますが、これはもともと持っていた体質とはあまり関係ないようにも思えます。
私のことを言えば、酒を飲んでいなかった小学生の頃を考えると、発表会などで緊張したという覚えはあまりありません。
学校で縦笛の演奏発表会のようなものがあったのですが、私は生来、とてつもなく不器用だったため、どうしても指の動きが覚えられずに(演奏できずに)、先生から、吹く真似だけしてればいいからねと言われたのです。ただ、皆とあまりに違う動きをしては不味いわけであり、なんとなくそれふうに見せるのは演奏するのと同じくらい難しいはずなのに難なくこなして(自分的には)、しかも緊張しなかった覚えがあります。まったくもって自慢することじゃないですが。ちなみにその数年後の高校時代には、そんなふうに縦笛すらろくに演奏できないくせして「キース(リチャーズ)のオープンG(チューニング)はさー」などと、渋谷陽一先生(「先生」というよりも当時の小汚い高校生にとっては「神」だった)の完全受け売りで能書きを垂れていたのだから噴飯ものではありました。
むろん、演奏発表会で緊張しなかったのは「ガキゆえ」であり、自我の目覚めとともに緊張というものが人生にやって来て、それが本格化するのは、仕事という基本的に失敗できないものの付き合うようになってからでしょう。私は、そのときはもうすっかり「飲む輩」であり、それゆえにプレゼンテーションなどのときは緊張していました。
そうしたときに、先に記したような「成功体験」があったりすると、私の場合、それは大学時代の恩師のお嬢さんの結婚式の司会でしたが、ますます酒に頼るようになり、酒なしだと緊張する自分がデフォになってしまいます。それが、酒さんの巧妙なやり口なのにも関わらず。
でも、そうした経験があった上で酒をやめると、たとえ酒を飲む以前の自分が緊張する体質だったとしても、そこから脱して「自分1.0」になれる。この事実は揺るがないものであり、なんだ、じゃあもーこさんのポストだけ紹介すればいいじゃんなのですが、それではブログ記事にならないので、理屈をこねさせていただいた次第でございます。
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