入院して6日目、日本の行く末について考えてみたのだった。そして我々がやるべきことも。

酒やめて、2068日。

「電通の劣化」の理由はここにあった!?

入院して6日目、手術して5日目になります。入院したのは数十年ぶりですが、まあ現代の病院というもののシステマティックさに驚かされます。デジタルトランスフォメーションというのでしょうか、患者データはすべてバーコードで管理され、それさえ読み取れば病院のどのスタッフでも状態を知ることができるのでしょう、私についての的確なアドバイスが出てきます。つまりあの先生とあの看護師さんが言っていることが違う、みたいなことはないんですね。いわゆる「申し送り」に伴うミスもないのでしょう。この辺すごいです。ICTと病院におけるチーム医療というものが非常に相性が良いことがわかります。

当然それは、運用する側の人間の質の高さにも拠るところが大きいのでしょう。若い医師、看護師、あるいはコメディカルスタッフの方々とお話ししていても「打てば響く」感がもの凄いです。ま、そりゃそうですよね、今の優秀な若者の多くは医療分野に吸収されていますから。

そう、日本の若い優秀な頭脳の多くは今、ここに集まっているのですよ。

ちなみに今回、オリンピックがらみで「電通の劣化」のようなことが言われていますが、このようなこともあるいは関係しているのかなあとも勝手に想像します。

我々の世代の場合、学力最上位層が目指すのは「医」か「日本を動かす」でした。そして「日本を動かす」指向の人間の一部が電通に入社していた構図がありました。「日本を動かす」のなかには財務省や経産省、商社やプラント輸出などに行く人間もいて、だからこの辺も以前に比べれば劣化していると思います(あくまで勝手な想像だが、あんまり間違ってないと思う)。

ところが今は、最上位の頭脳のかなりの部分が医者志望です。文系でも、センター試験→共通テストでいい点が取れれば「医転」する時代です(それを視野に入れて科目選択している)。

そしてこのことに少子化、少若者化が「×」します。つまり貴重な若者の、さらに貴重な優秀な頭脳を医の分野が寡占しているのです。

入院してさらに見えてきたグロテスクな構造

その貴重な人的リソースの恩恵、さらに医療技術、施設設備を含めてですがその恩恵を受けているのにかかわらず、高額療養費制度を用いれば一ヶ月8万円そこそこで済むわけですよ。で、実際にかかるコストを保険適用請求額の3.333倍とすれば、まあ100万近いですよね。差額は現役世代の保険料負担です。

では、このような恩恵を受けている人はといえば高齢者であり、病気がよくなって退院後、税負担を含めて社会貢献できるかというと……当然ながらそうじゃない人がほとんどです。入院するような病気は、加齢とともに罹患リスクが指数関数的に高まるから当たり前っちゃ当たり前です。

つまり、日本の貴重な人的リソース、あるいは現役世代を中心とした国民の莫大な経済的負担を、これからの社会に貢献できない人たちがきわめて低コストに享受している構造が、ここ(病院)にいると、ものすご~く見えるのです。て、他人のことは言えません、私も享受サイドですから(苦笑)。そしてこのようなグロテスクにも思える構造に比べれば、後期高齢者の自己負担2割ガ―議論なんて屁みたいなもんでしょう。

ともあれ、ここから導き出される結論的なものは私的には二つありまして、一つはやっぱりなるべくそのリソースを使わないようにすることですよね。これは綺麗事のようですが、おそらくこのグロテスクな構造はそんなに長くは続かないです。どうなるかというと、これは給付金のときも話題になりましたが、マイナンバーで資産把握して所得ではなく資産に応じた負担になるという方向に進むのではないかと思います。資産一億のおじいちゃんが所得は少ないがゆえに高額療養費の恩恵を受け、支払額は住民税非課税世帯並み(=24,600円)なんてことがないようにする。そうしないとマジ、日本は滅びますよ。

で、これを踏まえて、これからジジババになる我々サイド(私は片足突っ込んでますが)からすれば選択肢は3つです。

①若いうちからそうなっても大丈夫なように資産形成する。

②ずーっと健康でそもそも医療費を使わない。

③生活保護で医療費無料。

③でもいいちゃいいのかもしれませんが、やっぱり①と②の組み合わせいきたいところです。そして当然ながら、そのための一番実効ある方法は「酒飲まない」でしょう。これが他の健康法と決定的に異なるのは、②だけじゃなく①にも有効という点であると思います。若いうちに始めればとくに、ですねー。

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