酒ばっか飲んでると、行く店もモノラルになり経験値が低くなっちゃうよ!

酒やめて、1037日。

溝の口玉井

飲酒時代、私が行く店は、一人ならほぼ決まっていました。立ち飲み屋集積タウンのなかの一店です。ぶっちゃけて言ってしまえば、溝の口(川崎市高津区)の「たまいグループ」のなかのどれか、ですね。

丸の内の三菱、日本橋の三井、溝の口の玉井!

たまいグループとは知る人ぞ知る居酒屋チェーン店ですが、なぜか溝の口周辺だけに展開していて、焼肉屋なども含め20店舗以上あります。ご当地では超有名です。私はよく「丸の内の三菱・日本橋の三井・溝の口の玉井」と言っておりました。そして酔っ払い特有の「上手いこと言うたった」で得々としていました。馬鹿です。が、感じはつかめていただけると思います。それほど、アル中者に限らず、沿線の飲酒者にとっては大きな存在です。

たまいは、各店ともとても良心的で2500円もあれば十分以上に満足できます。一度、友人三人で行って、会計のとき異常に高かったので訝しく思っていたら、翌日、友人から「レシート見たらわいら、三人でホッピーのナカ、60杯近く頼んでいたわ」と連絡が入りました。

それはともかくたまいの場合、そのホッピーの中身もキンミヤです(「ホッピー」という飲み物およびそのシステムについては、この項の一番下をご参照ください)。良心的です。ですが、その上質さ(?)が怖いのです。というのは、コスパが良いだけに、行く店がそこばかりになってしまうからです。

路地裏ビストロを見つける愉しみ

そういえば、やはり安い立ち飲みのお店に晩杯屋があります。私の飲酒時代は、大井町と中目黒と武蔵小山にしかなかったように記憶していますが、あっという間に増殖していました。今、調べてみると、都内に50カ所近く展開しています。いずれ『ダイヤモンド』か『東洋経済』あたりが取り上げるのではないでしょうか。いや、マジで。

ここもとても良心的なお店で、一度、280円(確か)の鮪ブツを頼んだら、本マグロが出てきたときもありました。仕入れの都合かなにかなんでしょうが、パネーす。

問題はですね、そういうコスパの良い店を見つけてしまうと、繰り返しますが、行くのがそこばっかりになってしまうことです。以前、話題にしたファミ飲みもそうですね。もちろんお店に責任があるわけじゃないけれど、こちらとしては、飲食行為に何の変化もないわけです。まさに酒を飲むだけが目的になります。

でも今、東京の街はおそらく世界一の外食タウンで、それはミシュランも認めているところです。ですから行くべき店はもう限りなくあります。飲む飲まないに関わらず、です。それが経験値になります。私らおっさんが経験値を上げたところでたかだか知れていますが、若い人にとっては、この点は結構重要だと思うのです。

しかも今の東京の街は、我々が若かった頃と違って、入って失敗なんていう店はほとんどありませんからねー。“東京いい店やれる店”ばかりです。とくに路地裏の、新規開店のビストロなんかは本当に狙い目だと思います。

私の場合ですが、お酒をやめて、そういうビストロに行くようになったのも大きな変化ですね。高いと思われがちですが、実はそんなに高くない。なぜならお酒を飲まないから。ペリエなどいわゆるガス水をオーダーする方法もありますが、たいていはお店の人にはごめんなさいですが、普通のお水をいただいております――「カラフェ(水差し)で」と言うとかっこいいらしいですが、そんな気障なことはできないので、最初にノンアルコールビールをもらった後は「飲めないのでお水ください」としおらしく(?)言っています。以前、川越シェフが問題にしていましたが、路地裏ビストロで問題になるようなところは、私の経験上はありません。

酒をやめ、そうやってビストロ探訪でもしながら、遅まきながら飲食店経験値を少しずつでも上げていきたいと思ってるわけです。野望のために(なんの?)。

【ホッピーとは】

ホッピーとは、商品名としては、ホッピービバレッジ(株)が製造販売する割り材のことで、ホッピーそのものはノンアルコール(0.8パーセント)です。これで、甲類焼酎を割って飲むとビールに近い味がするということで、昔は代替ビールとしてとらえられていました。ですから今も、「ホッピーなんて貧乏人の飲み物だ」とのたまう高齢者はわりにいます。ただし今は、ビールとの価格差もあまりなく「好んで飲むもの」です。

ホッピー

https://www.hoppy-happy.com/products/hoppy/

オーダーの仕方としては、まず「ホッピーセット」と頼みます。そうすると、ジョッキに氷と甲類焼酎を入れたもの(これをナカといいます)と、ホッピーボトル(上写真・これをソトといいます)が出てきます。この場合のナカは、キンミヤという銘柄をもって最上とするのが、酒飲み界の統一見解です。

で、お好みでナカにソトを注ぎ入れ、ピールでかき混ぜて飲むわけです。ソトの量で濃さを各自調整できるのがポイントですが、なかには、ナカをジョッキの八分目ほど入れて出してくれる神のような店もあります(こことかこことか。ご参考までに)。

このナカとソトを自分の好みやペースに合わせて別個にオーダーしていくのが、ビールやチューハイとは異なる、ホッピーの独自の楽しみ方と言えます。普通の人は、もちろん上記のように店によってナカの濃さが違うのでいちがいに言えませんが、「ナカ2・ソト1」のペース、過飲酒者は「ナカ3・ソト1」、アル中者は「ナカ4・ソト1」ですね。ナカの頼み方で、酒へのハマり方がわかります。

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