「仕事に追われて」の終焉。

酒やめて、2888日

「中国人10年ビザ新設」が象徴する社会構造

年末になるとよく聞く言葉があります。それがタイトルで「いやー、仕事に追われて」です。この時期、やることが多すぎて、それが仕事に追われてなかなかできないというエクスキューズですね。

これはなにも「この時期」に限らず、仕事以外の生活の組み立て、あるいは人生の組み立てといったことを仕事に追われてできないといった話はよく聞きます。家族サービスなどもその一つでしょう。私も昭和の人間なので、実際、よくそのように口にしてきました。

逆に言えば、仕事という「錦の御旗」があれば、他のことは少々おざなりにしても許されてきたということですね。それを世間もある程度は認めていたし、自分に対して言い聞かせる部分もあった。「仕事ガー」としてしまえばラクになるという側面は確かにあったのです。しかし、もうそんな社会状況ではなくなっているということを、年の終わりに言いたいのであります。

以前も書かせていただきましたが(参考「「稼ぎに追いつく貧乏なし」ではなくなってしまった世の中で、どうサバイバルしていくか」)、仕事をして稼ぐということが報われない行為となりつつある。いや、自分で何かするんだったら別ですよ。その意味での「仕事」だと本人次第、やり方次第で大いに報われるケースもあるでしょう。ただし組織人として、フリーランスもそうですが、与えられた仕事をするということにおいては、もうまったくもって報われない。それは当然ながら、先進国で最低の賃金給与水準(ギャラ水準)であり、なおかつ税金と社会保障費、とくに社会保障費負担がうんざりするほど大きくなっているからですよね。結局のところ、いくら仕事をしても、少ないなかから大きく持っていかれる。

とくに社会保障費負担については象徴的なことがあって、岩屋外務大臣が中国人に対する10年ビザ新設や65歳以上在職証明書の提出不要を表明しました。これで中国人高齢者が大挙して日本にやってきて国民健康保険に加入した上で治療を受けると言われています。

国民健康保険(社会保険もそうだが)てのは加入してすぐに恩恵を受けるシステムになってなくて、もう年金と同じで、若い頃、つまり健康なうちに掛け金を積み上げ、人生の最後の方で若干恩恵を受けるといったものですよね。なので加入してすぐにがんなどの高額治療を受け恩恵だけを得るというのは、ほぼほぼ保険金詐欺ですよ。それを国家公認のもとで外国人にさせようという国は人類史上初めてでしょう。でもって、そうしたことが現実になれば、これ以上の社会保障費負担になるのは確実です。そもそも10年ビザは対象が富裕層で、そういう人は自費治療も可能なはずなのに、です。

「仕事に追われて」も報われないですよ

とまあ、断酒ブログでそんな国家レベルことについて論じても詮ないかもしれませんが、もっと卑近な例でいえば、歯の治療を仕事に追われて怠っていたりすると、虫歯が進行し抜歯で歯を失い、それをインプラントにするとなれば、一本30万円なり40万円なりかかるわけじゃないですか。歯医者に行く時間もないほど「仕事に追われてた」、それが30万40万の価値があったかというと、以前ならお金には代えられない信用みたいなものがあったかもしれませんが、今はそんなものはありゃしません。

ですから「仕事に追われて」よりも、ライフハックを含め、どのように人生を組み立てていくかということが非常に重要になっているのは自明であり、2024年の大晦日に「仕事に追われて」の時代の終焉を勝手ながら宣言させていただきます。

そして、宣言したところでどうするか、なのですが、やはり仕事で稼ぎ半分近く持ってかれるよりも節約して蓄財する方の価値が高い。今のところ貯金には税金や社会保障費もかかりませんし、iDeCoのような「貯金がそのまま節税になる」チート技もある。

というわけで、節約蓄財することの第一歩……というよりも非常に有効な手段が酒飲まないことという結論をあらためて確認しておきたいと思います。今年も1年間ブログにお付き合いくださりありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

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