「自分で考える」ことと収入との関連性がかつてなく強くなっている今、低くなっているものといえば……という話。

酒やめて、3249日

「貧困肥満」は常識と化している!

仕事を振ってくれている会社の社長とちょっと前に話した際、彼の三十過ぎの息子さんについて「久しぶり会ったんだけどなんだか太ってしまって、そうすると貧乏に見えるんだよね」みたいなことを言って嘆息していました。

このような感覚は、現在の日本においては一般的なものでしょう。昔は金持ちは太っていて貧乏人は痩せていたのに、それが逆転してしまっている。といったようなことが言われ始めたのはもうずいぶん前で、その先駆者は『貧困肥満』などの著書を持つ三浦展さんあたりだったと思いますが、今やそれは常識化しています。

お金がないと手っ取り早くお腹を満たすために安い加工食品を食べざるを得ない一方、自分の体形をスリムに維持するためにはある程度お金がかかるということは、知識として完全に浸透しているのです。

実際問題、私の知り合いでも、いつも金がない金がないと言っている人ほど、そして金がないとぼやく頻度が高くなるほど、太る傾向にあるように見受けます。余計なお世話ながら。

また長らく儒教ベースに肥満信仰のようなものがあった中国人でさえ、富裕層は細マッチョ指向になっていることも以前書かせていただいております(参考「中国の富裕層のルックスが変わってきた件。これが何を意味するのか」)。

とまあそんなことは、今さら私のようなものがことさらに言及するまでもないのですが、言いたいのはその先であります。

体形維持は「自分で考える」生き方の基本!?

それは、ですね、身体的に自己管理をしていくことと収入との相関関係がこれまでにないほど強くなっている世の中なのではないか、ということです。これまた、そんなことも常識であり、今さらお前に、という向きもあるでしょうけど、日本の場合、また特殊であると主張したいのです。

日本社会においては、以前であれば、新卒で就職したときにおおよその生涯年収が決まってしまう側面がありました。いわゆる「いい大学を出ていい会社に入って」であり、そうしてしまえば後はもう太ろうが何しようがあまり関係なかった。

ところが今や、所属する組織が人生を保障してくれるようにはなっていない。したがって、前回も書いたように副業や、あるいはそこに含めていいと思いますが投資のプレゼンスが非常に大きくなっていますよね(参考「「断酒は副業」はすべての「副業」の原点だった!?」)。

そうした状況下において何が必要かというと、私のような元アル中が言うのもおこがましいのですが、「自分のアタマで考える」でしょう。そして、このことと体形とは、やっぱりかなりの相関関係がある。

今、人生において、自己裁量の余地が非常に大きくなっている。自分で自分を管理していくことの重要性も高くなっていて、そのなかの細目(?)として「太らない」があるというふうに言えると思います。

そして、それを実行するための基本ラインであり、ある意味、一番簡単な方法は断酒なのだと言いたいのでございました。

原則として火曜日と金曜日の19時に更新しています。

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