酒やめて、1892日。
オールドメディアの人間だって儲けたでしょうよ!
この稿は断酒者としての、というよりも個人的な妄想の類なのかもしれません。ただしこの時期にどうしても書いておきたいことなので勝手に書かせていただきます。まあ個人ブログなので(汗)。
荻生田さんの「おまゆー」な一件(参照「萩生田経産相が突然アベノミクス批判…呆れた「おまえが言うな」変節に透ける打算」)で、再び話題になっているアベノミクスですが、以前からオールドメディアはアホノミクスなどと下品な呼称をした上によってたかって潰そうとしていた……かどうかはわかりませんが、一貫して批判的でした。
ただし、アベノミクスの三本柱の一つとして①金融緩和がありました。これについて言えば、低迷していた日本の株価を好転させた功績はあると思います。これで資産形成された方も多いのではないでしょうか。というか、アホノミクス呼ばわりしていた記者のなかにも大勢いたと思いますよ(確信)。
私にしても株については塩漬け株をちょっと持っているだけで動かしたりはまったくしていませんが、それでも、というか、そうであったからこそ、というか、アベノミクス実施以来のここ10年で倍くらいにはなりました。持っているだけで成果が上がったのですから、アベノミクスは多くの人に対して、投資ということに再び(バブル以来)目を向けさせたのではないでしょうか。
その一方で、日本の賃金はバブル崩壊以来、まったく上がっていません。先進国の中で最低だし、昇給もしないという現実があります。
さらにこれもいつも書いてますが、社会構造が組織にディベンドできないようになっている。組織に所属していることが、将来にわたって保障してくれないということですね。
アベノミクスがもたらした意外な展開
ただし今、社会保障の枠は非正規にも広がっていますし、だからその面でも一つの会社でずっと働くメリットというものが小さくなっている。要は「自分でなんとかしろ」&「自分でなんとかできる」の世の中です。
そこへもってきて、自分でなんとかするために都合のいいことに、アベノミクスの恩恵で(?)株は基本的には上がり基調であるし(私は個人的にはバブル崩壊以降、日本の株価は意図的に低く抑えられ、アベノミクスで緩和されたものの、いまだに世界のなかで日本企業の価値は過小評価されていると思います。むろんコロナや戦争などの外的要因はありますが、今後も上がり基調だと考えます)、iDeCoのような、まさに「自分でなんとかする」ための個人年金もあって、税制上非常に優遇されている、と。ざっくりと言えばそういうことになりますよね。
とまあそうした諸々を考えると、繰り返しますが「自分でなんとかできる」社会になっています。何とかできなくするのが、「何とかする」ための時間とエネルギーを奪う酒ということで、したがって飲酒は今の社会状況に合ってないのですが、それはいつも言ってることなのでちょっと脇に置いて、ここから先が一番言いたいことです。
アベノミクスの三本の矢のあと二つは、②財政政策と③成長戦略です。三本の矢と言いましたが、これらは並列ではなく①と②は③実現のための方策です。③は、要は日本がサステナブルであり続けるということであり、存続可能と言ってもいいと思いますが、当然、少子化の解消も含まれます。安心して結婚して子どもがつくれる社会づくりであり、そのためにきちっと正社員雇用創出しようという意図もあったのでしょう。
が、皮肉なことに①と②の影響で、もっと言えば①②が上手くいってしまったために、誰もがFIREに代表される不労所得システムの実現を考えるようになり、さらにここにジェンダー平等の流れが加わり、必ずしも、③に必要な「家庭」というものを持たなくてもいいんじゃね? というふうになっている。ともかく、いろんな意味で皮肉な結果になっているのですよ。
いや、だからどうした、と言われても困るし、冒頭にも書いた通り、個人的考え、さらには妄想の類なのかもしれませんが、ただここまで書いてきて、こんなにも皮肉な世の中なのに、酒やめるというただ一点は、ゆるぎない価値を持つことに気づく次第であります。それは、指針がない世界や時代のなかで確実な一つの指針足りえる、と。
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