酒やめて、2140日。
なぜ老人ホームは飲酒NGかというと
86歳になる父の足腰がいよいよ弱ってきて転倒することもあるので、老人ホーム入居を検討しているのですが、問題は酒、であります。
とにかく晩酌が最大の楽しみという人なので、お酒を飲めるホームを探すのですが、これが案外にないのですね。
むろん特養などの公的老人ホームは介護度などいろいろ条件が厳しいので、酒などもってのほかでしょうけど、居住型のいわゆる有料老人ホームでもそうなのです。そういう場所は融通がきくと思いがちですが、そうでもないのです。
ネットなどで調べると、お酒が飲める老人ホームはあるようですが、実際、探してみると「ない」というのが正直なところです。父のかかりつけの医院が経営している老人ホームもやはり飲酒NGとのこと。個室で夜、一人で飲むのも禁止なのだそうです。
老人ホームという場所は、居住型であっても基本的には集団生活になるので、「酒×老化」だと問題が起こりがちなのでしょう。管理上の都合といってしまえばそれまでですが、過去に問題が起きていたであろうことは、手に取るようにわかります。
老人ホームサイドとしては「酒×老化ヤバい」が経験則的にわかっているので、今後も「老人ホームは飲めない」という風潮というか常識はどんどん定着していくものと思われます。我々の時代には完全NGになっているのかもしれません。
飲酒習慣は人生の「選択肢」をどんどん奪うのだった!
じゃあ酒が楽しみという人はどうすればいいか、ということですよね。
むろん、その前段階として老人ホームに入ること自体の是非もあると思いますが、要介護で子どもに迷惑をかけないためには入らざるをえない、あるいはQOLを考えるとそうする方が良いという判断はあるでしょう。
そのように老い先を考えていくと、アル中やアル依でなくても飲酒習慣があるだけで、酒を取るかそれ以外を優先させるかを選択せざるを得ないときがくるのですね。
いや、もちろん、年齢的にだんだん酒が飲めなくなって、もう酒いいや、という人もいるでしょう。私の周りにもいます。逆に、老いてますます酒が手ばせないという人もいて、父なんかはそのタイプですね。
むろんそれはその人の置かれた状況や、あるいはもっと具体的に肝機能の壮健さとも関わってくることです。いわゆるエリート肝臓の持ち主は歳くっても酒と縁が切れないわけで、これも怖い事実ではあります。
ともあれ飲酒習慣があると、老人ホームに入るという、人生の上で非常に重要な選択肢が消えてしまう。それでも今は、探せば「飲める老人ホーム」もあるかもしれない。ただ繰り返しますが、「老人ホームは完全禁酒」の世の中は遠からずやってくるでしょう。
今回の一件、すなわち老人ホーム探しは私も当然ながら初めてなので、周辺事情などよくわからない部分も多く、自分のわずかな経験で書いているので事実に反している部分もあるとは思いますが、ただ飲酒習慣があると人生における選択肢が少なくなり、結果的にそれは自分を追い詰めてしまうことは事実なんだと今さらのように考える次第であります。
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