巷で話題の「就職氷河期世代の暗黒」について、社会人としてマクロで(?)断酒者としてミクロで(?)考えてみた。

酒やめて、1736日。

「死ぬまで働け」に誰もが関心を持っていた!

ここのところ「死ぬまで働け」な時代に関連して書かせていただいていますが、世間的にも幻冬舎ゴールドオンラインの記事が話題になっています。「就職氷河期の暗黒「年金すらももらえない」老後破産の現実味」ですね。

これは「ニュース」ではなく現状について書かれたものですけれども、Twitterのトレンド入りしています。やはり、年金不全で死ぬまで働けになっている現状について、誰もが関心を持たざるを得なくなっているということでしょう。ですので、PVアップの色気も含めて、私もこのことについて思うところを書かせていただきます。というか、どうしても書きたいことがあるのです。誰にも頼まれちゃいませんけれど。

繰り返しますが幻冬舎の記事は、政府が何らかの新しい発表したことを受けてとか、そういうことではありません。平成30年に経済産業省が『2050年までの経済社会の構造変化と政策課題について』において、「(現状のように)65歳以上を支えられる側とすると2065年には現役世代1.3人で1人の高齢者を支えることになるが、75歳以上を支えられる側とすれば、2065年であっても2.4人で1人を支えることが可能」と述べたことを記事にしたものです。今は「格差」や「氷河期(受難)」をメディアは意識してコンテンツ化しているので、それに沿ったものなのでしょう。

ともあれ、この伝でいくと75歳まで働けゴルァなのですよ。年金不全を背景に国が年金受給年齢の引き上げはもちろん、副業オーケー(年金受給者が働いても減額なし)、70歳定年延長奨励といった政策を打ち出してきているのは、このブログでも度々書いている通りです。そこへもってきて、こうした記事によって経産省の試算が「発見」されるなど、あーやっぱりなあ、の感を強くします。

「年金あげるから社会に出てこないで」が機能しない!?

さて「死ぬまで働け」ですが、これをマクロ的に見ると、労働市場に高齢者がわさわさ出てくるのはあまり良くないと思いますね。生産性が低いからです。国際競争力ということを考えてもそうでしょう。

そしてぜひ書きたかったのですが(たびたび書いてますけど)、たとえば公務員の定年延長が現実化すると、当然のことながら今度は採用の間口が狭くなります。これはもう重大問題ですよ。

公務員というのは、最近はちょっと違ってきていますが、「傾向と対策」で採用が見えてくる就職先です。そこが「人間力」なる恣意的な物差しが用いられる民間企業との違いです。ですので、文系の試験秀才でコミュニケーションが苦手なタイプにとっては就職のセーフティーネットになっている部分が少なからずあります。にもかかわらず、ここのところが狭められるのは、まさに文字通りの「老害」でしょう。この点について、世耕弘成自民参院幹事長が異議を唱えていましたが(参照「世耕氏、公務員定年延長「仕事があるなら若者採用を」」)、さすが学生を送り出す立場の近大一族です(というか、世耕さんくらいしかこうした視点を持ちえないのは不思議で仕方がない)。ともかく公務員だけでも定年延長は絶対にすべきでないと思います。

この点についてちょっと付け加えると、今までは、公務員の雇用形態のいわゆる「厚遇」について、公務員がそうしないと民間も追従しないからという大義名分があり、これは一定の役割を果たしてきたと思います。ただ、今はもう時代がまったく違いますよね。公務員の首を簡単に切れるようにすると、民間も右へならえする(からできない)という論理は、完全に崩壊しているのはご存じの通りです。だから個人的には、公務員もリストラ可能にして、その分若手をどんどん採用すればいいと思います。

ともあれ、高齢者に対する「働け」は社会構造的にもかなり迷惑なのですが、現場でも当然迷惑でしょう。生産性が落ちているのにプライドばかり高く扱いづらい人間がはびこれば、組織全体・国全体の生産性も低めてしまいます。

そう考えると、年金というのはこれまで「これあげるから社会に出ないでちょうだい」といった意味をも持っていたのでしょう。よく生活保護が犯罪抑止になっていると言われますが、それと似たようなものかもしれません。

とまあ、マクロ的に(?)言いたいことを書いてきましたが、そこからうんと矮小化して個人の視点で言えば、「死ぬまで働け」は嫌ですけれども、それに対応せざるを得ない。となれば、ここはマクロの視点を導入し、できるだけ生産性を落とさないように、若い世代に迷惑をかけないようにするしかない。そのための手法として思いつくのは断酒しかないといういつもの結論になってしまうのですが(苦笑)。

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