飲酒習慣があると、現状維持バイアスに拍車がかかるよねという話。

酒やめて、1270日。

現状維持だとかえってリスクを負う時代!?

「現状維持バイアス」という言葉をよく聞くようになりました。たいていはネガな意味で使われます。そりゃそうですよね。激変の時代ですから、立ち止まっていること自体、不利益になるケースの方が多いでしょう。

あらためて「現状維持バイアス」を説明すれば、「変化によって得られる可能性があるものよりも、変化によって失う可能性のあるものに対して、過剰に反応してしまうこと」と規定されています。

で、これは人間の本能なんだそうです。本能になっているということは、人類の歴史において、変化を恐れたほうが上手くいくケースの方が多かったのではないでしょうか。とどまるか進むかを選択しなければいけない時に、とどまるを選んだ方が生存確率が高かったのかもしれません。

ところが今やもちろんそうではありません。何もしないことが、そのまま(社会的な)生存が脅かされることになる時代です。

たとえば会社などでも、自分に合わないと思ったら辞めてとっとと転職した方が良いと言われますよね。なぜなら会社に対するロイヤリティというものがまったく報われなくなっているからです。昔なら嫌なことでも我慢していれば、それなりに見返りがあったけれども、今は我慢するほうが、自分の人生を毀損し、無駄にエネルギーを奪われるという点でリスクが大きくなっていると言えるのではないでしょうか(参考「断酒してしみじみ思う。人生で使えるエネルギーの総和は決まっているのだ、と」)。まあ、これについては異論もあると思います。

ただ、一つの居場所に固執して自分をそこに特化させてしまうと、つまりあまりにも環境適合しすぎると、環境が変わったときにまったく身動きが取れなくなることは事実でしょう。巨大化し過ぎた恐竜みたいになってしまうということですよね。

だから組織依存ではなく自立して生きていくことが大切だと、ことさらのように言われます。

酒飲んでると、新しい一歩が踏み出せなくなるよ

それは若い人にとっては人生設計に関わることですが、ジジイの我々にしても、ほんとに話が細かくなって申し訳ないのですが、そういうことは確かにあります。

たとえばこのブログのプラグインですが、新しいプラグインを入れるのはリスク含みではあります。設定などが変わってしまうからです。ただ入れた方がセキュリティその他で安全になるプラグインもあります。要はそういうことです。話が卑近すぎて申し訳ないのですが、設定が変わってしまうのを恐れて新しい一歩を踏み出せないと、そっちのほうがリスクがあるということです。プラグインごときでなにを大げさな、な話ではありますが(笑)。

で、ここに酒というものが絡んできて、これは実は人生設計もプラグインも同じではないかなと思うのです。

何か新しいことをやろう、新しい道に踏み出そうと思う時でも、酒を飲んじゃうととりあえず現状満足しますよね。もちろん単純に面倒くさくなるというのもありますけれども、酒が飲めるんだから今の状況も悪くないぞ、みたいに思ったりしがちです。その環境を共有している飲み友の存在も影響するでしょう。

でも現状に何らかの問題があり、将来的に展望が見えない、あるいはリスク含みだといという場合に、とりあえず酒を飲んでそのときは満足し、そしてそれを繰り返すと、変化しなきゃいけない時に変化できなくて人生を失敗してしまうことだって考えられます。

私にしても、ずっと飲んできたわけですけれども、自分の人生を振り返ると、やっぱり酒を飲まずに酒で解決せずに、あのときあそこでもう一歩踏み出せればなあなんて思うことは本当にありますよ。そういうことです。そしてそういう判断がますます問われる時代になっているということですね。

にほんブログ村 酒ブログ 禁酒・断酒へ
にほんブログ村

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする