酒やめて、1236日。
昨日、断酒友のぽんちゃんがアップしたブログを読みました(参照「ブラッスリーで優雅にランチ♪」)。
元アル中が丸の内のブラッスリ―ですと!?
丸の内のブラッスリーでランチしたのだとか。読んでみるとなかなか行動がセレブでございます。セレブマダムがやりそうなことですね。
そういえばぽんちゃんのブログには、資生堂パーラーでハイティーだとかインターとかコンチネンタルとかの名を冠した高級ホテルでブッフェだとかといったセレブ系体験がたくさん出てきます。今、あらためて彼のブログを読んでみると、うらぶれ系の食べ歩きは私と一緒のものだけやがな……(笑)。
ただ、それもやっぱり断酒したからではないでしょうか。経済的余裕ができたこともあるかもしれませんが、なにより気分がそっち方向に向かうのです。たぶん。
ぽんちゃんも飲酒時代は、私と一緒に場末のせんべろでオタあげていたクチですからね。それが今や丸の内のブラッスリーですってよ、奥さん。
いかんいかん。口調がぽんちゃんのブログみたいになってしまった。
で、ですね。酒やめるとこういうことが普通にできるようになるのですよ。
確かにぽんちゃんの場合は、昔からわりにセレブぽかったです。電車はグリーン車、飛行機はプレミアムシートじゃないと嫌だのクチでしたから。断酒して、それに磨きがかかった側面はあるかもしれません。
劇団四季劇場に出入りする人が何億光年彼方の人に見えた
で、ここで思い出すのは劇団四季です。昨日、宝塚のことを書きましたが四季についても思うところがあるのです(参考「酒やめて、スピリチュアルぽい教条が、「実効」として感じられるようになった件」)。
汐留に劇団四季の劇場があります。「海」とかいうやつです。前をたまに通ったりするのですが、やっぱりここに観劇に来る人は、セレブ感が半端ないんですよ。なんというか、ゴージャスなのに品がよくてインテリぽい。ぽんちゃんの得意な資生堂パーラーのお客さんもこんな感じなのでしょうか。
そしてこの汐留の近くにご存じせんべろタウン新橋がありまして、とくに汐留にほど近い新橋駅前ビルの地下飲み屋街は有名です。実際はこだわり系のお店も多く、そんなに安く飲めるわけでもないんですけれども(超絶高価で有名なステーキ屋さんの麤皮も昔はここにあったような記憶が)、そのなかの安い店を探して我々もよくそこで飲んだくれてました。
で、その飲屋街にいる、我々に代表される呑兵衛と、四季セレブの対比の図が、ほんのちょっと離れたところで現出しているわけですよ。お互いに姿は見えないけれども。
新橋駅前ビル地下族、つまり私からすれば、四季の劇場に出入りするセレブ系の人は、何万光年も彼方にいるようでした。
以前も書きましたが、品川のエキナカカフェにいるビジネスマンやウーマンが、本当に遠くに感じられたのと同じ思いがしたものです(参考「カフェはせんべろの代替になるかという大問題について考えてみた!」)。
私は、劇団四季については、四季が半ば社会貢献のようなかたちでやっているファミリーミュージカルしか観に行ったことはありませんが、そこはファミリーなので観客も庶民ぽいです(失礼)。その点、汐留観客は繰り返しますがセレブ感がすごくて、アル中せんべろおっさんからすれば、そうした人が集う劇場は本当に近寄りがたかったのです。
でもですね、たぶん今なら多少の気後れを感じる程度で四季のミュージカルを観に行くことができるでしょう。それこそぽんちゃんが丸の内のブラッスリーに出入りしてるのと同じような感覚で。
酒やめて、そういうセレブっぽい場所や行動が身近に感じるんですよ。というか、そこに出入りしようと思えばできる、決して何億光年の彼方ではないという精神状態になっています。まあ私の場合、ぽんちゃんと違って実際には出入りはしませんけどね。
ただ、その辺のところも酒やめて変わったなあと思う点です。セレブな世界に対する、変な気おくれがなくなったというか。
なぜ気おくれしていたかといえば、大酒を飲んでいるそれ自体が自分の中で潜在的に劣等感になっていて、だから、セレブ世界に限らず、あらゆるものがまぶしく遠く関係なく見えていたのでしょう。断酒友のブログを読みつつ改めてそこに気づいた次第です。