酒やめて、2654日
「バットを振りきっているから野手の間に飛ぶ」の謎
ゴールデンウィークは仕事が1日だけで暇だったのですけれども、海に行こうにもやっぱり激混みが予想されるので自粛(?)し、MLB中継などを観ていたら気になるフレーズに出くわしました。
バットを振りきっているから野手の間に飛ぶ。
これねー、それこそ子どもの頃からテレビ中継などでよく聞いていたセリフでありまして、野球解説の慣用句なのでしょうけれども、なぜバットを振りきると野手の間に飛ぶのか、その因果関係がわからんのですよ。同様な例に「バットを振りきっているから野手の頭を越える」があって、こっちはまだわかるのですが、なぜ「間」なのか。むろんその理解不能には私の運動的センスが欠如していることとも関係していて、わかる人にはわかるのかもしれませんが。
ただし、このようなことはそれ以外にもかなりあって、それは「懐に球を呼び込む」だの「壁をつくる」などです。
長嶋語録――たとえば「スーッと来た球をガーンと打つ」がよく揶揄とともに語られますが、これらも近いものがあります。
こういうのって少年野球や高校野球の指導などでも使われているフレーズなんでしょうけれども、じゃあどうすりゃ「壁」になるのかということは教えられているのでしょうか。いや、それは教えているのでしょう。でもそれは指導者が手取り足取りして初めて伝わることでしょうし、少なくともテレビの前の、私のように野球経験がなくスポーツ的センスが欠落している人間には伝わりません。
実は、私の好きなサーフィンにも同じような事例がありまして、それはたとえば「パドリングで身体の芯を取る」というメソッドというか指導です。これなども、どこをどうやってパドリングすれば身体の芯が取れた状態になるのかということがわからんのですよ。
いや、長嶋さんのようなスポーツ天才はそれでわかるのでしょうし、「懐に球を呼び込む」「壁をつくる」といったことも、スポーツセンスに恵まれた野球少年ならある程度、言われただけで「わかる」のでしょう。それがセンスというものです。でもしつこいようですが、そういう「センス」のある者同士の、いわば符帳言葉をテレビの解説で使われてもねえと、長年、思っており疎外感さえ覚えていました(僻み)。ただ野球の場合、自分がやるわけでないので実害は少ない(?)のですが、サーフィンの「パドリングで身体の芯を取る」は自分もやっていることだけに理解したいとは切実に思っていました。
「パドリングで身体の芯を取る」がわかった!?
でもって酒をやめて、ストレッチや筋トレをやるようになって「パドリングで身体の芯を取る」ということが、身体的にわかるようになった気もするのです。これも断酒効果の一つなのかもしれませんが。
言うまでもなくサーフィンで一番大切なことは、とくにテイクオフの場合、波に逆らわないことです。波の力を利用するとよく言いますが、これも「懐に球を呼び込む」「壁をつくる」の類であって、スポーツ音痴には理解しにくいのですが、できるだけ波に対する抵抗を少なくするということで、要はパドリングしながら身体を揺らさない、と。それには、身体をサーフボードの中心線にまっすぐにセットするということが非常に重要で、その前提として自分の身体がまっすぐであることが必要です。
この身体をまっすぐにするってことは、サーフィンに限らず歳とともに難しくなるけれども、その一方で重要性は増す。身体が曲がっているのは万病のもとみたいなことはよく言われ、だからぶら下がり健康法などもあるのでしょうが、まっすぐに保つということの重要性というのはいくら強調してもしすぎることはないと思われます。
私の場合、酒やめてストレッチが日課となり、「のがトレ」という非常にわかりやすいトレーニング動画を見つけたことで、それができるようになった(と思う)。
「のがトレ」ストレッチでお薦めなのがこれなんですが、美少女トレーナー(もうお母さんだが)「のがちゃん」の解説は、「懐に球を呼び込む」「壁をつくる」と違っていちいちわかりやすいのですよ。具体的に左手はどこ、首はどう、と言ってくれる。
この局面にサーフィンを組み合わせると、長年わからなかった「パドリングで身体の芯を取る」もすんなりと入ってくるようになった、という次第です。自分語りを長々とすまんかったですが。
ここからが言いたいところでありまして、サーフィンは身体をまっすぐにすることが重要なのですが、逆に言えば、そうしてくれる、そう仕向けてくれるスポーツなのです。
サーフィンというものの、飲酒の代替行為であるところの有能さはこれまでもさんざん書かせていただいていますが(参考「サーフィンが飲酒の代替行為として決定的に有能な理由」)、これまで言及してきたポイントに加えて、このような効用もあるということを今さらのように発見している次第でございます。ということは、先に挙げた健康法としての「身体をまっすぐする」にも寄与するのではないかと。むろん「のがトレ」はじめとしたストレッチと組み合わせれば最強ですし、それぞれがそれぞれのための、続けるモチベーションになるのではと考えます。
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