ついにあの酒造会社のサントリーが「酒飲んでる場合じゃないよ」と言い出した件。

酒やめて、1684日。

サントリーの45歳定年構想の意味するところは?

前々回、前回とサントリーのストゼロキャンペーンの話を絡めて書かせていただきました。と思っていたら、こんなニュース(参照「『45歳定年制』? 進む、人材の新陳代謝」)もあるんですね。そして波紋も広がっているようです。

このサントリーの「45歳定年制」は、年金機能不全や「2000万円貯めろ」、副業解禁、あるいはFIREブーム(?)といったことに代表される社会の大きなパラダイムチェンジの一環に見えます。一方で定年延長の動きがありますけれど、そんなことやってられねえという、実業界からの一つのアンサーなのかもしれません。個人的にはそう感じます。

しかしサントリーという会社は、よくも悪くも先鋭的ですよね。昔、やっていた朝ドラ『まっさん』に出てきた、サントリーの創始者・鳥居信治郎がモデルとされる鴨居の大将(堤真一演・上写真参照)を思い出してしまいました。

まあこういうことって実施するとしても時間がかかり、ましてや他の企業に波及するのは……と思いがちですけれども、昨今の社会状況を見るとそんなことはありません。あっという間に広がる可能性もあります。もっともこれは、現段階では社としての方針というわけでなく、経済同友会でなされた一つの提言なのですが。

ただ、いいことだと思います。少なくともそうすれば、新卒採用数は拡大します。「定年延長します(だから新卒採用減らします)」「外国人積極的に採用します」「学業成績だけじゃダメで人間力も要求します」では新卒はたまったもんじゃないです。とりあえず、キャリアの入り口を拡大し「それから先のことは自分で考えなさい」は、いいアイデアだと個人的に、そして断酒者的には思います。

さて、その45歳定年を前提とするならば、当然ながら入社した時点で定年後のことを考え始める社会人生活がヨーイドンします。本来の業務をこらしながら、定年後、経済自由人(≒FIRE)になるためのお金を生んでくれる仕組みを構築することが必要になります。それを就業時間外にしなきゃいけないわけですよね。

定年退職して退職金をもらい、その後すぐに年金を受給する、みたいな人生設計がもう22歳の時から否定されるのです。

学生時代から人類の分化が始まる!?

もっとも今の若い人は、ほとんどの新卒者が定年まで勤めるなんて考えてもないでしょう。ですから上記のことを始めている人は始めていますし、大学時代からやっている人も知っています。一方で、これだけ世の中が不安定になっているのに、とりあえず正社員になった、ただそれだけのことで、昭和的な人生設計を前提にしているかのように就業時間外を過ごしている人もいます。「今日も一日がんばった、さあ酒飲もう!」てやつです。

このようにして就職時で、いや学生時代から人類は分化していくのでしょう。そして分化していく「下の方」と飲酒習慣というのは、今後はほとんどシンクロするのは間違いありません。何しろ「経済自由人になるための仕組みの構築」なんて、酒飲んでたらできないですから。

そしてこれは、若者だけではなく我々ジジババ世代にも当てはまるというわけです。

ともあれ、大手企業のサントリーがこのような「提言」をし、社会構造の変化というものをまざまざと見せつけてくれたことで、断酒者としてはこれを追い風にしたいと思っております。

しかしよりによって酒造会社が、酒飲んでいる場合じゃない世の中の到来を告げてくれるとは、これも歴史の皮肉というのでしょうか(大げさ)。

にほんブログ村 酒ブログ 禁酒・断酒へ
にほんブログ村

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする