酒やめて、2358日
酒飲んで爽やかに目覚めた朝もあったのだった
先日、仕事を発注してくれている会社の社長と電話で話す機会がありまして、断酒続けてるの? と訊くので、いやまあたぶん一生ですねーと答えると、こっちは惰性で飲んでるよと言うのでした。
別に飲みたいと思わないんだけど、なんとなくだよね、飲まないと眠れないし。そのかわりきついんだよな、朝――。とのことです。
朝がきついという点に関しては、以前も書かせていただいた通りであり(参考「酒やめて一番変わったのは「朝」かもしれないし、その人生に対する影響力たるや、という話」)、まあもちろんアル中時代の私とその方では、程度はおおいに異なると思いますが、そういう傾向があるのは確かでしょう。
ただし「朝がきつい」でちょっと思い出しまして、それは学生時代の「朝」のことです。
学生時代は毎日飲むわけでもなく、サークルの飲み会でも、私はそもそも「先輩」という存在が嫌いだったので、あまり参加してなかったのですが、それでも、というか、だからこそ、というか発見があったのです。それは飲んで眠った朝の方が目覚めが爽やかだということです。
これはねー、結構新鮮な体験でした。そして酒によって深い睡眠が得られるからそうなのだと勝手に思っておりました。しかしながら現在では……というかその頃もでしょうけど、酒が睡眠の質を低めることは定説になっています。
ただ実感としては、確かに目覚め爽やかだった。たまにしか飲まない時期の数年に限って、ですけど。
毎日飲むようになって、それも酒量が増えると、当然のように、先に引用した記事に書いた状態になるわけですよ。
「酒の効用」は人生においても一瞬なのだった
その一方で、社会人になってからは「先輩」が嫌いではなくなりました。それは、美味しい酒や飯を奢ってくれるし、綺麗なおねえちゃんがいるところも連れていってくれるからですね。学生時代の「先輩」と違ってセコくないし、酒を強要するわけでもなかったし。
だから社会人になってしばらくの間は、飲酒というものは、良いことをもたらしてくれたのです。
しかし、それがだんだん深化すると、このブログを通じて散々言っていることですが、酒さんだけにとっての都合の良い人間になってしまうので、ほかをすべて犠牲にするパターンに堕ちていきます。
すなわち超絶ざっくり言えば、人生悪いことばっかりになる。あるいはそう感じる。だからこそ、断酒をすれば人生好転する、少なくともそう感じるのだと思っております。
でもって言いたいのは、ですね、やっぱり人生という長いタームを考えても、酒による効用は本当に一時的であり、それは学生時代の飲んで眠った朝にも似ている、ということなのであります。
後は惰性の飲酒であり、それによって決していいことは起こらないということに、冒頭の社長には失礼ながら、あらためて思い当たった断酒erなのでありました。
まあもっともその方は、惰性で飲んでいても資産家なので問題も表面化しないのでしょうし、そういうところにも「飲酒格差」が顕われています。そして格差の下のほう(酒やめて最底辺は脱したつもりでいます)にいる私には、それは適用されないということもまた、あらためて確認しておきたいと思います。
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