酒飲んでいると肝臓がやられるというけど、その裏にもっと恐ろしい「敵」がひそんでいるよねという話。

酒やめて、1494日。

どの病気が怖いって、やっぱり糖尿病ほど怖いものはないです……

ちょっと前にTwitterで以下の記事が紹介されていました。で、今現在、リツイートが9千にも及ぶ勢いで、この手の記事、そしてTwitterの利用層が若年層中心だとすると、かなりの反響と考えていいのではないでしょうか。

東洋経済オンラインの記事を紹介するというかたちですね。 50代で糖尿病で亡くなった「落下星」さんという方の闘病記です。もともとのホームページも残されています(参照「落下星の部屋」)。

一読しましたが、本当に糖尿病というものの怖さがひしひしと伝わってきて、そしてそれよりもさらに怖いのは、その「落下星」さんが自分の足が壊死するのがわかっていても酒をやめられなかったという件です。糖尿病と同時にアルコール依存症の怖さも衝撃的です。

酒との関連については後で述べるとして、まずは糖尿病そのものについてです。もちろん糖尿病といっても発症要因は様々ですが、ここでいうところの糖尿病は生活習慣病としての糖尿病、つまり本人のそれまでの生活によって引き起こされてしまった病気であることを前提とさせていただきます。

糖尿病が怖い点は、一言で言えば「ピンピンコロリ」という、我々がよく思い描く理想の死に方と対極にあるところでしょう。人間の身体を腐らせながらゆっくりと殺していくということです。

そして基本的には、薬などで進行を遅らせることができても治癒させることはできないそうです。医学的なことをこのようなブログで書くのもナンですけれども、一般常識の範疇としてご理解いただければと思います。

で、糖尿病で足を切断したなんていう話もよく聞くところではありますが、足切断なんてほんとに中世の治療法のように聞こえるじゃないですか。この高度に医療が発達した、そして医療費が40兆円を超えている21世紀の日本において、そのような乱暴な方法が行われているのは驚くべきことですが、それしか方法がないのでしょう。この辺も、現代の医学が糖尿病に対して無力だということを象徴していて怖いです(あくまでも一般人の視点で考えれば)。

で、ここに酒との関連ということが出てきます。酒は当然ながら糖尿病を引き起こす大きなトリガーであり、なにしろ酒を飲んでいるのが糖尿病に一番良くないといいます。先の落下星さんは、それでも酒をやめられなかった。酒は糖尿病を引き起こし進行を加速させ、さらにこのままでは失明したり足を切断すると分かっていても、酒に手を出さしめてしまうのです。と他人事のようですが、これは元アル中としてはよく分かります。

肝臓にばかり注意が行きがちだけれども……

さて、酒をやめるには甘いものの過剰摂取が有効であることはこのブログでもさんざん書いてきましたが、当然ながらこういうものも糖尿病発症リスクになります。そこが悩ましいところではあります。

私の場合は、高脂血症という他の要因で甘いものは今のところ差しとめているのですが、そうしたタイミングで糖尿病に関する記事を読んだのはやはり意義深かったかなあとも思います。

えーとすみません、で、何が言いたいかというと、ですね――。糖尿病は怖いということがもう大前提中の大前提にあります。その一方で、酒を飲んでいるということについて、よく肝機能悪化を指摘されます。γ-GTPが500超えただのついに4桁だの、ですよね。肝臓に関しては、肝硬変→肝がんと進むにあたってそりゃ苦しい思いをするにしろ、確実に殺してくれるわけです。でも糖尿病は、なかなか殺してもくれないというところが一つの怖さなのかなとも思います。

そして、たとえ大酒飲みながら肝臓の数値が正常だとしても、つまり、いわゆるエリート肝臓の持ち主であっても、糖尿病リスクは確実に抱えてしまう。長年の飲酒は、どちらにしろ悲惨な結末を導く可能性が高いということです。いっそ肝臓でやられていたほうがよかったと思ったりするのかもしれません。

また肝臓は基本的には私のような者でも酒をやめれば数値上は元に戻りますけれども、糖尿病は酒をやめたからといって進行は遅くなるかもしれませんが病気が治療するということはないわけですよね。酒飲んでいると肝臓がやられるというけど、その裏にもっと恐ろしい「敵」がひそんでいるよね、とあらためて思いいたる次第であります。

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