酒やめて、2356日
宴半ばでお茶に切り替える人は案外多いのだった!
ちょっと前に、同窓会に出てみたら飲まない人が多くてびっくり&感動したという話を書かせていただきました(参考「余計なお世話ながら、飲酒者の「着地点」を考えてみまして」)。私のように、断酒したからまったく飲まないという人間はいなかったのですが、最初の一~二杯だけ飲んだ後、ソフトドリンクやお茶などに移行するパターンの人は多かったのですね。まあ、歳のせいもあるかもしれませんが。
またそうした勢力(?)とは別に、適量(医学的にはどうか知らんが)を飲んで、宴の半ばで、お茶に移行する人もいました。先だっての同窓会に限らず、それ以前から、そういう人もいるんだなあとは思っておりました。
しかし、考えてみればそういう人を前提とした飲食供与システム(?)もあるんですね。
たとえば、回わらないけれどもリーズナブルなお鮨屋さんのコースの場合、仕入れの無駄を省くことがその「リーズナブル」の理由になっているのでしょう、出てくるものの内容や順番がまったく同一で(融通が利かず)、コースのちょうど半ばでにぎりに移行というケースが多いです。そうした店では、多くの人はその段階で、飲み物もお酒からお茶に移行するわけです。断酒erだったらノンアルコールビールからお茶という流れです(ノンアルビールを断酒に際して是とするか否とするかはとりあえず措いておいて)。昔のように「そろそろ握りましょうか」ではなくなっています。
でもって飲み続けたい人は、融通の利く、いわゆる街鮨に行くわけで、つまみでだらだらと飲み(昔の私がまったくそうでした)、最後にちょっとだけ握ってもらうパターンです。
が、その手の鮨屋はだんだん衰退しているようにも見えます。代替わりするときに「だらだら飲む輩対応型」から、先に挙げた仕入れを合理化するコース系に転換するケースも多いからです。そして「仕入れ合理化単一コース型」は、当然ながらだらだら飲む人を嫌います。
といったことが端的に示すように、案外「お酒はもう充分。お茶にする」パターンの人も多いということでしょう。
スシローのデザート、二つ食べれば「もう充分」
そんなことにも気づかず、以前も書きましたが、アル中時代は、漫画『美味しんぼ』で田畑さんと栗田さんの社員旅行宴会での発言「もうお酒はたくさん。お茶がほしいわ」にマジびっくりしました。そのときは、酒は飲み始めたら最後まで(つぶれるまで)飲むのが当たり前やろーと思っていましたから。そしてそうした指向および思考をカリカチュアライズした(漫画だから当たり前だが)存在として、富井副部長がいる、と。
でも、今はわかるんですよ。「お酒はもう充分。お茶にする」ということが。お酒は飲まないけれども。
それは、甘味の存在があるからです。私も断酒erの常として酒の代替として甘味を愛する者ですが(ほどほどにせなあかんなあとは思いますが)、甘味の場合、もう「充分」になるんですね。
たとえばスシローで、カタラーノアイスブリュレとパフェ(季節によって種類は異なる)を食べればもう充分です。多過ぎでしょうけど。
そしてそれはたぶん「お酒はもう充分」の心理と似ていると思います。
ここに至ってようやくそうした人の気持ちが理解でき、人間としてのグレードが一つ上がったと勝手に考えている断酒erでございます。
カテゴリ別インデックスページはこちらです。