酒やめて、２６２４日
自分でなんとかしなさいの社会になってしまった！
先月はずっと仕事が暇でして、飲酒時代だったらどうしようどうしようになっていたと思うのですが、今は酒やめて「心持ちが楽観的になっている」×「生活が超絶ミニマムになっている」ので別に心配することもなく、青春18旅に行ったり、海に行ったりしていました。
が、それでも時間が余るわけで、それなら今まで書き留めたブログをKindle出版でもしてみたいなーなどといった野望（？）を抱き、原稿の整理などをしていたのですが、それによってこのブログを通じて言いたいことがはっきりしてきて、その備忘録も兼ねて「まとめ」みたいなことをここで記しておきたいと思います。それがタイトルでもあるのですが、象徴的な事件もあったので。
断酒ブログでこんなことを言うのもなんですが、酒と上手に一生付き合える人は一定数存在しているわけですよ。そして酒飲みというところの者はそこに入ろうと必死になる……というよりも、自分がそうであると必死でアピールします。
で、いつも書いていて恐縮ですが、昔は、多くの人にいわゆるアル中になる自由があったわけですよね。大昔は「短命」という最高の社会保障があり、直近の昔、今の高齢者世代であれば、終身雇用と恵まれた社会保障があったからです。いわゆる楽隠居で小原庄助できたと、一応は言えると思います。
ところが、少子化や年金制度の構造的な不備があり、さらにシルバーポピュリズムもあって医療分野に多大な社会的リソースを注ぎ込んだ結果寿命が伸び、結果的に楽隠居不可能になってしまったというのが昨今の状況ですよね。ざっくり言えば。
また景気拡大やインフレはむしろ困るという高齢者や公務員ばかりが選挙に行くので経済成長できず（偏見）、そのため現役世代は給料も上がらないので、そこは投資でカバーしなさいということで、NISＡやiDeCoなどの優遇政策が打ち出されています（マイナンバー制でズルがしにくくなっていることもあると思いますが）。要するに、老後を含めて自分の面倒は自分で見なさい、国もある程度は支援するので、ということなのでしょう（酒飲んでいるとそれさえも利用できないという話を次のエントリで書きたいと思っていますが）。
「飲んでる場合じゃない」の拡大
そんなこんなで基本的には「死ぬまで働け」の世の中になっており、私の周囲を見ても、雇用してもらえる期間は雇用してもらい、年金受給してもさらになんらかのかたちで働くという人がほとんどで、とても楽隠居などできていません。私のようなフリーランスはもっと悲惨で、本業の仕事の発注が加齢とともに少なくなり、全然関係ないアルバイトをしてるような人も多いです。本業で賞を獲ったことのあるような才能の持ち主であっても、です。
でもってそういう人たちは、アル中になる自由はありません。たとえ自分が上手に飲酒をコントロールしているつもりでも、そんなこととは関係なく、一滴でも脳を毀損するのはもうもはや常識となっているので、一生社会と付き合う、一生働くのであれば、脳を健康に保つ必要があり、そうすると飲んでる場合じゃないということにあいなります。
だから、昔のような感覚で酒と付き合ってはいけない。今まで常識と信じていた感覚で酒と付き合ってはいけない。もしKindle出版などができるのであればそういうことを言いたいわけですよ。
時代や社会構造がどんどん変わっていて、それが飲酒習慣とマッチしていない。それを認識することが断酒モチベーションになると私は声を大にして訴えたいのであります！
上手く添い遂げられる人は確かにいるけれども、その層はどんどんシュリンクしている。
そして実は（客観的に見て）その層に入ってない人ほど、俺は上手に飲酒をコントロールできる（お前と違って）みたいなことを言いがちで、むろん実際に飲んでいるケースがあったりする。意地悪な目で見れば。
そのうちの一人は、なんというか多重債務者でして、とある消費者金融からこれ以上の利用はできませんと宣告されたそうなのですね。年齢が原因で。
これもねー、結構やるせないちゃやるせない話であり、借金にもそういう年齢制限があるわけですよ。でもってその人は借りては返しみたいな生活をしていたのですが、そういう技（？）が使えなくなって大変困ったと。
そういう状況であればこそ飲んでる場合じゃないと思うのですが（余計なお世話ながら）、しかし飲んでいるという事実がある。
ここが飲酒というものの特性でして、そのように社会的に不安定な立場に置かれれば置かれるほど飲みたくなるということで、それは私もとてもよくわかります。
社会が安定していた時代での「飲んでいる」と、自分の立場も含めて不安定な時代でのそれとでは、とても同じようには考えられないと、あらためて確信する次第です。
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