酒やめて、2186日。
「人並み」が原動力になっていた時代もあったのだ!
本当にざっくり言ってしまえば、日本社会は、みんながみんな「人並みの幸せ」を追い求めることで経済成長してきたわけですよね。3C(旧! ちなみにカラーテレビ、カー、クーラー)がその典型で、これらを所有することを目指して、高度経済成長期は皆さんがむしゃらに働きました。それはバブル以降も続いていて、以前も書いていますけれども、たとえば子どもにラルフローレンを着せ、RV車にゴールデンリトリバー乗せてキャンプに行く、みたいな「幸せのかたち」をテレビなどによって刷り込まれてきたのです(参考「酒による「ねばならない脳」に同調圧力が加わると、かなり強力な人生破壊兵器になるという件」)。
ところがこのような、いわば「ねばならない」同調圧力が、日本人から自分で考える力を失わせたということも言え、それが日本の国力の衰退につながっているというのが昨今の状況ですよね(本当にざっくり)。
そうした反省から今は、たとえば教育現場などでも「自分の頭で考える」ことを何よりも大切にしており、「自分軸」なる新語(?)も登場しています。この「自分軸」は「同調圧力」とほぼほぼ反対語と考えて良いと思われます。
飲むも飲まないも自分で決める時代なのだ!
で、酒さんでございますよ。
今、アメリカのハリウッドセレブなどは、断酒する、依存から立ち直ることにより自分の生き様を見せるというふうになっています(参考「アイドルにも断酒ムーヴメント!? AKBの峯岸みなみさんが先陣を切ったか」)。このような流れは、日本にやってくることも当然考えられるし、ソバーキュリアスブーム、断酒ブームが来ている感もあります(参考「「断酒ブーム」「しらふブーム」マジでキター! なのでしょうか」)。
それとともに、世代によっては、酒を飲む人と飲まない人にはっきり分化している、そしてそれが今後ますますはっきりしてくるということも言えると思います。
そこで話は「同調圧力」に戻るのですが、我々の世代が酒を飲み始めたきっかけを考えると、やっぱり「人並み」なのですよ。人並みに酒でも飲めなきゃ、営業には酒が必要だみたいなことで、まさに「同調圧力」で飲酒生活がスタートしました。
ところが今は、とくに若い世代は、酒を飲むも飲まないも「自分軸」で決める。また、酒を飲む習慣があると、人生において身動きが取れなくなり、それは激動する社会に対応しづらくなる、いうことも、おそらく今後、常識化していくでしょう。
だから繰り返しますが、自分軸世代は飲むか飲まないかは自分で選ぶのです。自分の人生を見通して。むろん「人並みに」酒でも飲めなきゃという古い価値観を引きずる人もいるでしょう。そして、前者と後者とでは、時代への対応という点で大きく違ってくると思います。
ともあれ、自分の人生を俯瞰しつつ、社会の変化を見通した上で「飲まない」を選ぶ「自分軸」世代が拡大していくことによって、ここ10年くらいで酒は大幅に地位低下するのではないかと考える次第です。めでたしめでたし(?)。
カテゴリ別インデックスページはこちらです。