酒やめて、1918日。
箸が転げても絶望していたのだった!
思春期の女子の様子を表わす言葉として、「箸が転んでもおかしいお年頃」というものがあります。まあ今は、そんなふうに若い女子の性格規定をするのもポリコレ対象なのかも知れませんけれども、とにかくそういうフレーズがあることは確かです。で、それを飲酒時代の私に当てはめれば、「箸が転んでも絶望するおっさん」でした。
仕事など、人生に影響力があることから日常の些細なことまですべてにわたって、あー俺の人生上手くいかんよなあと思っていたのですね。絶望が人生を覆っていたという感じです。
そのメカニズム(?)は酒さんの立場になれば明らかで、絶望するから俺が欲しくなるんやろ~というものです。つまり「絶望」はさらに飲ませるための酒さんの戦略で、そのように性格を造り変えられていたことがまず一つあります。ただ、これはいつも書いていることなのでとりあえず措いておきます。
もう一つ、アクチュアルな面で「上手くいかない」を演出してくれる理由があるので、そこについて書いてみたいと思います。
時間がないのだから、上手くいかないのは当たり前だった!
もったいぶったわりには、これもいつも書いていて恐縮ですが、酒は時間を強奪する、ということですよね。とにかく酒を飲んでいると時間があっという間に過ぎてしまう。他のことが何もできない。また飲んでない時間帯でも早く酒飲みたいなーと思ったりするので、仕事の場合は能率も上がらない。
とにかく、そんなこんなで飲酒生活をしていると、人生における「まともな時間」が、ものすごーく短くなるのですよ。そうすると、仕事でも日常タスクでも、常にあせってやるようになる。すると当然ながら失敗が多くなる。
で、日常タスクなら失敗してもたいしたことはない、いや、たまに包丁を落として足に突き刺さりそうになり、つまり「たいした」に発展しそうになったこともありましたけれども(参考「酒やめると「私、失敗しないので」がリアルになる!?」)、それよりも深刻なのは仕事で、一度失敗すると私のようなフリーランスの立場の場合、「次がない」になってしまいます。
そうすると人生上手くいかなくなるに決まってる。とまあ「酒は時間を奪う」には、そういう恐ろしい構造があるのですね。普通の人が普通に感じてることに、いまさら気づいた、ではありますが。
ともあれ、アル中アル依じゃなくても酒が生活や人生の中に割り込んでくると、やっぱりなんだかんだで他のことにしわ寄せが来て、それが人生を上手くいかん方向に導くことになるのではないかと遅まきながら気づいたわけですよ。
逆に言うと、断酒すれば、あるいは機会飲酒ならば、どこにあったのというくらい本当に時間がわさわさ湧いてくるので、それを使ってなんでも慎重に丁寧にできる(それでも時間が足りるというか余ってしまう)。そうすると人生が上手く回わり出すなあとしみじみ実感している次第でございます。
で、マコトに蛇足……ですが、いつも「忙しい忙しい」が口グセの人(昔の自分でもある)は、酒やめてからそれ言ってみ、ということですよね(性格悪い)。
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