あの夜、バーで出会った人のこと。

酒やめて、1059日。

モエ

https://www.aeondewine.com/

意味深なタイトルですが、もちろん女性ではありません。おっさんがおっさんに「出会った」のです(笑)。しかし彼のことは長らく記憶に残っています。そして断酒した今、私の中でそれが大きな意味を持つようになっているのです。

いきなり見知らぬ人からモエゴチ!

もう7~8年ほど前になるでしょうか。飲酒時代の私は、あいも変わらず飲んだくれていました。その夜は、十文字学園出身のお嬢様ママがやっている南青山のバーでした。終電はとうにないけれども、さすがにそろそろ帰らなくてはと思いつつグラスを眺めていると、どやどやとお客さんが入ってきました。

見るともなしにみると、高価そうな革ジャンを着た男が女性2人か3人を連れています。両脇にその女性を侍らせ(?)カウンターに腰掛けた彼は、開口一番「モエ!」と言いました。

女連れだから「萌え!」なのではなく、シャンパンのモエをオーダーしたのです。あの高級シャンパンのモエ、She keeps Moet Chandon in her pretty cabinet のモエ、LVMHの「M」であります。

なんとまあ景気がいいことで、とちょっと冷ややかな気持ちで眺めていると、なんと私の前にも、そのモエが注がれたフロートグラスが置かれたのです。おっさんからおっさんへのゴチだったのですね。それでお礼を言うために名刺交換したら、ウィキペディアにも載っているような有名な方でした。その分野では売れっ子なのでしょう。

断酒することで新境地が開ける!

で、その時はそれだけのことだったのですが、しばらく経った頃、私は本屋の書棚でその人が書いたお金に関する本を見つけたのです。買えばよかったのですが、申し訳ないですが立ち読みしました。

そこには、仮にEさんとしますが、彼が飲んだくれてお金の使い方もまったくデタラメで借金もかさんでいた時代から、お酒をやめ、いろんなことがマネジメントできるようになり、今ではお金マイスターになっている、といったことが書かれており、実際のお金との付き合い方についても非常に的確な指摘がなされていて、目からウロコでした。

へーなるほど、てことは私にゴチしてくれたのはデタラメ時代(?)やったんだなと納得しつつ、さらに調べてみると、Eさんはもちろん本業でも超売れっ子なのですが、セルフプレゼンテーション系の本をたくさん著していて、その分野でも一家を成していると言ってもいいことがわかったのでした。

で、そうした本は断酒後に出しているようです。つまり乱暴に言ってしまえば、Eさんはもともと成功者だったんだけれども、断酒して新境地を開き、自身の社会的ステージをさらに上げていった、ということになります。

そしてEさんのような「劇的」なことはできなくても、断酒すれば近いことができる。それがEさんが教えてくれるところのような気もします。

後でわかったのですが、私とEさんには共通の知り合いがいます。その女性がEさんに大変お世話になったということで御礼メールを打ったところ、Eさんからメールバックがあり、セクシャルジョーク(日本語訳:下ネタ)が書いてあったといいます。彼女は「粋だよねー」と笑っていましたが、私はそれを聞きながら思いました。俺が同じことをやったら単なるセクハラやな(笑)。

つまりそうしたセクシャルジョークが粋になる人格と雰囲気の高潔ささえも、断酒で獲得できるのではないか、と。その高みを目指したいものです(笑)。

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