酒やめて、3085日
齢食うと、状況的にも飲まなくて済む!?
ここのところ続けざまに「「毎日飲む」が少数派になっていることに驚く」「「人生ハードモード」に酒さんはつけ込んでくるよね」といった話を書かせていただきました。これって結構重要な問題を内包している(大げさ)ように思ったりもするので、もう少し深掘りさせていただきます。
先のエントリの中でも触れた通り「毎日飲まなくなる」「家では飲まなくなる」は加齢に伴う人間の生理的な摂理でありますが、ここに社会的な要因というものも関わってくるのではないかと考えます。
私の同世代にそういう人間が多いのは、皆さんリタイヤしているか、あるいは再就職した、継続雇用されたところで、責任のない仕事に就いているから、と言えます。どういうことかというと、人生に「緊張」というもの、テンションを高めてコトにあたらなければならない場面が、状況的にきわめて少なくなっていて、だから酒を求める機会というか必然も少なくなっている。
人間、緊張して働くと、それを緩和するために酒が欲しくなりますよね。いつも書いていて恐縮ですが、「今日もよく働いた酒で疲れを癒そう」というパターンです。
逆に言えば、そういうものから解放されると、じゃあ酒を飲まなくなくてもいいや、というふうになる。少なくとも私はそう実感しています。
私はアル中→断酒といういわゆるハードランディングを行ったので、「自然に酒飲まなくなった」という経験はありませんが、ただし今、酒を飲まなくて済んでいるのは、緊張する、テンション上げて仕事をしなきゃいけない場面が非常に少なくなっている、つまりゆるく生きていることも、かなり大きな後押しとなっているのです。
テンション高く仕事すると周囲も迷惑!?
さて、言いたいのはここからでありますが、ただしこのブログは、あくまで個人的な思いをナラティブに(?)書いていて、「断酒法とは」といったことでもないので(そのわりには断酒のコツなんていうカテゴリを設定していて、なおかつリンクを貼るというあざとさですが)、こういうことを言うのはナンなんですけれども、ただもし酒をやめたいと思うのなら、テンション高く生きるということをやめてしまう、つまり緊張を人生から追放してしまうことも一つの方法であると考えます。
と、そうはゆーてもおっちゃん、あんたみたいなジジイと違ってこっちは現役バリバリなんやでという向きも当然のことながらあるでしょう。ただ心根の問題として、仕事に対しても、もっと言えば人生に対しても、「こんなもんだ」というものがどこかにあると、だいぶ違ってくるのかなあ、と。
私の場合、これはニワトリが先かタマゴが先か、なのですが、酒をやめてからというもの、人生に対して構えなくなった。いいんだいいんだそんなんでという思いを抱けるようになった。それが、断酒継続に役立っている局面は確かにあります。
ついでに言わせていただければ、酒飲む飲まない関係なく、人生なんて仕事なんて、いいんだいいんだそんなんで、ですよ。テンション高めてやる必要があるものとは思えません。淡々とコトに当たればいいんです。
そして実は、そのほうが仕事などにおいて周囲の評価も高くなる。
逆に、皆さんの周りにも仕事に対して過剰な思い入れを抱いている人間がいると思いますが、そういうヤツはえてして周囲にもそれを押し付けるので決して評価は高くなりません。まーた始まったよ、で終わります。
そうした人間を見ると、仕事終わったら飲みたくなるんだろうなあと同情してしまいますし、事実、仕事に過剰な思い入れを抱いている→毎晩飲むパターンの人間は多い。
とまあそういう人間を反面教師にしつつ、坦々と淡々と仕事をし、人生を生きればいい。そして酒をやめると、なんというか耐久性みたいなもの、クルマで言えば低回転で燃費よく長い距離を走る能力が身についてきますので、そういう生き方ができるようになる。その結果、人生から緊張(クルマでいえばレッドゾーンまで回す?)を追放でき、断酒と親和性の高い人生を送ることができるのではないかと考える次第であります。
原則として火曜日と金曜日の19時に更新しています。
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