酒やめて、2614日
そういえば「疲れた」「眠い」と口にしなくなったのだった
酒やめて半年ぐらい経った頃から、そういえば口にしなくなったなあという言葉というか実態があります。「疲れた」「眠い」です。逆に言えば、飲んでいた時代は年中「疲れた」「眠い」だったのです。
「酒飲むと疲れる」というか、むしろ「飲酒習慣があると疲れる」と言ったほうが実態にかなっていると思われます。
なぜそうなのかということについては、これは私の私見ですが、三つの局面があります。そしてこの三つがコラボして人生を破壊しに来やがるのです。それを実感した人間として、思うところを記させていただきます。誰にも頼まれていませんが。
なぜ、「酒飲むと疲れる」のか。
一つは当然、①身体的なことですよね。酒を飲むと酒を分解するために肝臓が懸命に働くので身体のエネルギーがそっちに行ってしまう。なので「疲れる」ということは単純にあるでしょう。むろんだらだらと食べてしまい、そのために胃腸が働き「疲れる」ことにもなります。「飲むと疲れる」は「食べると疲れる」でもあります。
また、これまた当然のように脳にアルコールが回わると思考が曇った感じになり、それを「疲れた」と感じることもあるでしょう。このような身体的なことについて医学的なことは分かりませんが、実感としては確かにあります。
②精神的な疲れもあります。
酒を飲むのは「マネジメント」が必要になります。たとえば、駅の階段から転げ落ちないよう気をつけることもありますし、また家に帰って湯を火にかけたまま寝ないよう気をつけるといったこともあります。そのようなリスク管理をしなければいけないので疲れてしまうのです。
また誰かと一緒に飲むときは、醜態をさらさないようにとか失言をしないようにと気を張ってしまうので、それも疲れにつながります。
「酒飲んでストレス解消」ですと!?
とまあ、ここまでは「常識」の範疇かもしれません。言いたいのは③の「疲れる」要因でありまして、先に挙げた②に関連するのですが、飲酒習慣があると、酒飲んでない時でも、常に俺は飲みすぎてない、きちんと飲酒を管理しているという態度で世の中に接するようになることです。
私の場合、アル中末期は「俺はアル中だ」と開き直っていましたが、そこに至るまではやっぱりそのようにプリテンドしていました。で、これってものすごーくエネルギーが要るんですよ。とにかく指摘されないために、仕事も失敗できないし(実際はするんだが)、必要以上に気を張って生きるようになる。実はこれが「酒飲むと疲れる」「飲酒習慣があると疲れる」の局面の中でいちばん大きなものではないのかなあと思いますね。
というわけで、「酒飲むと疲れる」の三局面について考察(おおげさ)したのですが、①は当然身体を蝕みますし、②③は多大なストレスをもたらし、ストレスが現代では脳を蝕むということも分かっています。脳を毀損されることは人生が毀損されることですから、まあ「酒飲むと疲れる」の人生破壊力たるや凄まじいものがあるなあと、今、「圏外」からしみじみ思ったりもするのですわ。
巷間よく言われる「酒飲むとストレス解消になる」は、この三つの局面に目をつぶった上での一時的なストレス回避ということだけを取り上げているわけですよ。そしてそれは、酒とともに生きてきたテレビなど(酒メーカーが大スポンサーであるとともに、酒飲みながら視るしかない低レベルコンテンツを量産してきた)の恣意的な情報操作である可能性も非常に大きく、騙されちゃいかんということですよね。
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