酒やめて、1726日。
世界は「Cクラスが650万かよっ!」の世界に突入!
今日は、最近世の中で起きていることとか、これから世の中が向おうとしているところとか、そういったテーマで社会派ぽく(?)書いてみたいと思います。むろんデータを用いた詳細な分析などできるはずもなく、あくまで生活者視点あるいは断酒者視点で忘備録代わりに、です。断酒ブログの手に余ることではありますが、何か見えてくるものがあるかも、なので。よろしかったらお付き合い下さい。
というわけで、とにかくガソリンが高いのですよ。私が給油している安いお店でも160円超えてますし、LINEお友だちやスロットなどの各種割引優待制度も縮小しています(Tポイントだけは律儀につけてくれます。ヤフーおそるべし、ですね)。これは世界中でアフターコロナを見据えた経済活動が始まったから、といった分析がなされているようですが、もちろんそれだけではないでしょう。さらに野菜も高いですよね。ブロッコリー298円とかほうれん草198円てな感じで、野菜摂取をこの二つに求めている私としては非常に痛い感があります。
一方で、何を今さら感もあるのですが、30年間給料上がっていないという状況があります。それでも日本で暮らせていたのは、諸外国に比べて物価がめっちゃ安いからですよね。
ところがここにきてその大前提が崩れようとしているのかもしれません。ガソリンや野菜もそうですし、またクルマ、とくに輸入車のことを考えてみると分かりやすいかと思います。
最近出たメルセデスのCクラスは、価格650万~です。これは結構、驚愕です。ま、縁がないのにこの価格について云々するのも噴飯といえば噴飯ですが、しかし長きにわたってベンツのCクラスもBMWの3シリーズも、いわゆるFRの高級外車の一番安いのは400万という常識があったように思います。そして日本車は、まあアベレージで200万程度。この400・200の法則(?)がクルマ購入者にとっての大前提だったように感じていました。それが今や「Cが650万かよっ!」の世界に突入しています。しかしこれは世界の常識で、日本だけの「驚愕」なのでしょう。トホホではあります。
と、そうしたこともクルマならいいけれども、これが生活必需品にもおよんでいますよね。たとえば「iPhoneの価格にびっくりするの、ニッポンジンだけでーす!」になっています。
またコロナ禍における、無金利融資をはじめとした各種支援制度、さらにその前からの金融緩和でお金が余って諸事物価を押し上げ、向かうところはハイパーインフレという気もしないでもないです。
V6解散で街には「MADE IN JAPAN」が流れているけど
もう一つ気になるのは円の動きです。バブル以降ずっーと円高基調で、東日本大震災+民主党政権でマックスに達したわけですが、ここにきて円安に振れています。そうすると原油はじめ輸入品目の価格は上がるのだけれども、逆に輸入が伸びるからいいやんという考え方もあります。私もずーっとそう思っていました。円安になれば日本経済は活性化する、と。
ただ、この理屈は今や通用しないのかもしれません。経済評論家の森永卓郎さんも、円安になっても、ものづくり大国じゃなくなったら意味がないと以前から警鐘を鳴らしていました。はからずもV6解散で、店などで「MADE IN JAPAN」が流れていたりしていますけど、今調べたらこれは96年の曲ですね。その頃から思えば、まったくもって遠くに来たもんですよ。JAPANというところの者は。
そうなのですよ。ちょっと前に『つなぐ時計:吉祥寺に生まれたメーカー Knotの軌跡』(金田信一郎著・新潮社)という本を読みましたけれども、Knotという「メイドインジャパン」の時計ブランドを立ち上げるにあたって、創業者の遠藤弘満氏はえらく苦労したそうです。下請けのマニファクチュアリング機能がごっそり中国に行ってしまっていて日本には残っていないこともその理由でした。そしてこういうことはすべての分野で起こっているのでしょう。「下町ロケット」は、日本にはもうないのかもしれません。
今、若い人で起業したいという人も多いですし、私の周りにもいっぱいいますけれども、それがマニファクチュアリングベースである限り、日本で起業するのは非常に難しくなっています。また小ロットでちょっと何かつくろうとしても、いちいち中国に問い合わせしなければならなかったという経験は、製造業者ならずとも多くの社会人が有しているでしょう(3Dプリンタはこの状況を変えてくれるのでしょうか?)。
とにかく、繰り返しますが円安に振れても輸出できるものがなくなりつつある。そしてたとえば今回の台湾TSMCのように日本に海外企業の工場が来ても、それは安い労働力を求めてであって、そしてその安い労働力に雇用をもたらすだけでも国が5000億円使うという構造になっている。そのように見えてしまいます。
要は何が言いたいかというとですね、なんかもうね、あらゆる状況が、酒飲んでる場合じゃないと言っている「感」がしますよ、といういつもの結論になるのですが(苦笑)。