「めんどくさがっていては搾取される一方」の意味が、ますます重くなってきましたが……。

酒やめて、2962日

明らかにおかしい「理屈」がまた……

例の退職金課税見直しのベースにある「理屈」は、労働の流動性を促すこととされてますが、まあ「理屈(と膏薬)は何にでもつく」の典型ですよね。

そう、理屈は何にでもつくということが日本の官僚システム(が実施する施策)の根本にあり、つまり理屈を以て世の中を動かしていこう、と。おそらく中央集権制が確立された明治初期においては、この方法はもっとも合理的だったと思います。「理屈じゃないよ」を美学(?)とする武士階級を屈服させるためにも必要だったのでしょう。

が、現代において、退職金課税にみられるような「理屈」は、もはや誰が見ても明らかにおかしいです。

この「おかしい」は、当然ながら常識=コモンセンスに基づいて、であり、イギリスなどは不文法というかたちでコモンセンスに拠って立つ政治を行っているといいます。この辺りは、民主主義の成立過程を見るようで面白い気もします。ただし常識をベースにしていては、移民など異文化の侵入には極めて脆弱でしょう。

さて、そうした大きな話から、うんと小さな私事の話になるのですが、私は確定申告の青色申告をようやく終えたところでございます。

今年から青色電子申告をしたくて、いろいろ勉強してきました。税理士任せにせず自分でやるのは、むろん費用面の問題も大いにあるのですが、税制はもちろん会計などに関するハックを身に付けたかったからです。そうでないと、私のような楽隠居できない低収入低年金ジジイは、今後サバイバルしていけないと考えたのです。このようなことをないがしろにして言われるままに払っていると、徹底的に追い詰められてしまうなという確信がありました。

理屈による既得権益者もまたいるのだった

で、一つの結論として得たのは、やはり書類上の弱者は強いということですよ。ここまでは日本の政治や官僚システムも踏み込んでいません。と言うよりも、理屈が生み出した鬼っ子ような存在かもしれない。実際、書類上の弱者は大量に生まれています。それは私の周りにもいて、たとえばオールインプラントでゼニスの時計をしているのに住民税非課税のオババ様などです(参考「「書類上の弱者」を目指さないと、リアル弱者はますます弱体化してしまうがな(悲)、という話」)。つまり救済されるのは常識的にはおかしいけれども、理屈には叶っている存在ですね。先のオババ様がどうかは知りませんが、かなりの資産持ちでありながらも住民税非課税である世帯は案外多いことが、非課税世帯に3万円配る施策で明らかになったのは皮肉です。またコロナ禍時には「とくに困ってないけど役所がくるるちゅーからもらっとくわー」という自営業者が生まれましたし(これも私の周りにいる)、その一方で本当の弱者(コロナ解雇されたアルバイトなど)には救済の手が差し伸べられませんでした。

と、このように今、理屈の膿のようなものがどんどん出てきている。しかし民主主義は理屈に代わる方法論を未だに持てないでいます。イギリスの「常識主義」だって揺らいでいる。もちろんマイナンバーによる資産把握が完璧に機能すれば「個別対応」も可能になるのでしょうが、現状の理屈で美味しい思いをしている既得権益層が徹底抵抗するでしょう。

ともあれ現状、理屈もギャンブルや酒に同様、喧嘩して勝てる存在ではない。なので徹底的にこちらも理屈武装する必要があるなあと考える次第です。

図らずも桜木先生@ドラゴン桜の「めんどくさがっていると、一生、だまされて高い金、払わされる」の意味がどんどん重くなっているように感じます。そして「めんどくさい」を促す一番の要因といえば……、ということになりますよね。

そう考えると、やっぱり断酒はサバイバル術なのだと。

原則として火曜日と金曜日の19時に更新しています。

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