オンライン飲み会の出現で見えてきた、酒飲みのタイプと断酒者への影響。

酒やめて、1167日。

たくのむ

コロナ蔓延・外出自粛で、オンライン飲み会が流行の兆しです。いうまでもなくZoomやSkypeなどのウェブコミュニケーションシステムを使って、各自自宅にいていながらにして飲み会を行うもので、専用のサービス(たくのむ)まで出現しているとか。

噂のオンライン飲み会はエンドレス!?

このオンライン飲み会ですが、弊害も指摘されています。家なので帰る心配をせずいつまでも飲んでしまい、こうした習慣(?)を続けているとアル中になってしまうというものです。ツイッターでもそのことが話題になっていますね。

ところで私は酒をやめてからも、必要とあれば飲み会に参加していました。感想はといえば、まあ楽しい飲み会は酒がなくても楽しいし、楽しくない飲み会は酒がなかったらとてもじゃないけどいられない、という至極当たり前のものです。

ただし「楽しくない飲み会」は、飲酒時代はあまりなかったと思います。メンバーは気にならなかったのです。誰がいようといまいと飲んでいればオーケーで、これがアル中特有のものなのか、一般飲酒者もそうなのかよくわかりません。

一つ言えるのは、コミニケーションが楽しいと感じる許容範囲は、飲まないことで狭くなっていたということですね。

さて、オンライン飲み会です。もし今、私が誘われたとしたら、まあ誘われないでしょうけど、遠慮するだろうなあとは思います。

やっぱり飲まないお酒の席は、雰囲気で盛り上がるという部分がかなり大きいと思うのです。オンラインだとそれがない分、一人だけ醒めているということにもなりそうです。しかも切り上げ方がわからないので、その辺でも気を遣ってしまいそうでもあります。

では、飲酒時代にそういうものがあり参加していたら、と想像してみます(暇なことですが)。楽しかったとは思いますが、それは普通の飲み会と同じでしょう。

そういえばオンライン飲み会がなかった時代でも、長電話をしながら、あるいはファックスで「ビートルズクイズ」を出し合いながら飲んでたりしました(完全な馬鹿)。

ともあれ飲まない今、時間が経つのを忘れるという感覚はもうまったくありませんので、普通の飲み会でも苦痛になるときがあるというのに、オンラインだとなおさらのような気がします。しかもオンラインは、エンドレスになりがちです。それは断酒者にとっては酷です。

断酒アドバンテージはますます大きなものに!?

このように考察を進めていくと、酒を飲むという行為が、人によってコミニケーション主体なのか酒そのものが主体なのか、分類できることがわかります。以下の3タイプが想定されるのではないでしょうか。

①酒を飲むという行為に付属する諸々の文化も含めて愛している。

②酒を飲むという行為はコミュニケーションの手段として認識している。コミュニケーションを楽しむために酒を飲みたい。

③ただ単に酒を飲みたい。

居酒屋研究の類は①に属します。ですから太田和彦さんや吉田類さんは、本などに書くこともたくさんあるのでしょう。

オンライン飲み会は明らかに②ですよね。②の純粋なものといえます。

私の場合、当初は①でそれから③に移行したという感じなので、酒飲みのタイプとしては、②の性格が強いオンライン飲み会とは相性が合わないと思います(真剣に考えることでもないですが)。

で、問題はですね、私の経験からすると①のタイプでも②のタイプでも、最終的には③になりがちただということです。酒に付随した諸々がどんどん離れていき、酒だけになってしまう。

現に飲み会だけしか飲まないと公言していた人でも、だんだん家でも飲むようになったりしています。その実例を知っています。その人がアル中になるかどうかはわかりませんが、ただご本人の適正飲酒者アピはすごいので、元アル中に言わせれば、それはアル中の兆候です(笑)。

余計なお世話なのですが、酒というのはそういうふうに性悪なんですよ。我々が認識している以上に。「普通に飲んでいたはずなのに!」は誰にでも起こりえます。

オンライン飲み会なんかあんまり乗らねぇなあ一人でも同じじゃんと思ってしまうのは、それは危険な兆候なのかもしれませんし、冒頭に記したように、オンライン飲み会という、帰る心配のない飲み会の経験を重ねることによって、だんだんやばくなることも考えられます。あらためて、余計なお世話ですが。

最後に断酒者として、オンライン飲み会について意地悪な一言を(笑)。

今、コロナの影響で外飲みが実質禁止になっています。で、もしかしたら今後しばらくの間、オンライン飲み会が主流になるかもしれません。

そしてここで重要になるのは、先にも触れましたがオンライン飲み会はエンドレスになりがち、ということです。ただでさえ、酒を飲むということは壮大な時間の無駄なのに、その傾向に拍車がかかってしまうのですね(参考「断酒には「光陰矢のごとし」をストップさせる力がある!」)。

ということは、断酒している我々としては、酒飲みたちがオンラインで膨大な時間の無駄使いをしている間にますます差をつけられる、と。そういうことになってしまうのですねー(笑)。

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