「酒とともにある老後」は特権階級のものですよ。

酒やめて、2328日

アル中になる自由がある人ももちろんいるけれども……

ちょっと前に「余計なお世話ながら、飲酒者の「着地点」を考えてみまして」といった話を書かせていただきました。同窓会に出てみて、飲み続けている人間と、だんだん飲まなくなり機会飲酒者に「軟着陸」できた人間が明らかに分化していることを、改めて確認した次第であります。

そして、飲み続けている人間が飲まなくなるためには、もはや軟着陸は不可能で断酒というハードランディングしかないということも。つまり、現役リタイヤ時期まで現役時代と同じように飲み続けていたら、「自然に飲まなくなる」ことはあり得ず、ある必然をもってすっぱり酒やめるしかないのですね。ま、これについては余計なお世話ですが。

もちろん、今、昔と変わらず飲み続けている人がみんながみんな断酒しなければいけないというわけではありません。飲み続けてもこの先、安泰なら、飲み続けるという選択肢は当然あるでしょうし、いわゆる「アル中になる自由がある」わけですよね。

我々世代は、たぶん最後の終身雇用世代、最後の年金リッチ世代であり、上手い具合に……というよりも誠実に勤め上げた人はそのようになっており、飲み続ける自由、ひいてはアル中になる自由を獲得できた。ただ、そういう人もいれば、そうじゃない私のような存在もいる、ということです。

が、「自由がある」人でも、飲酒習慣ゆえに老人ホームに入れないなど、いろいろめんどうくさいことは、私も父の介護で実感しているところではあり、以前も書かせていただいております(参考「飲酒習慣があると、老人ホームにも入れないという衝撃の事実!」)。

しかし思えば、飲み続けている人も、自然にやめられた人も、断酒した人も、スタート地点はみんな「先輩が飲めよ~て言うから仕方ないから飲むか」だったのですよ。私の場合は「(喜んで)いただきます」でしたが(苦笑)。

年齢を重ねれば重ねるほど重くなる「真実」とは?

ともあれ私のような人間、若い時からフリーランスであまり老後のことなど考えてこなかったような人間は、飲み続けていたら「詰み」にどんどん近づいていきます。逆に言えば、それを悟ったので酒やめられたわけで。いや実際、そういう「恐怖」は、大きな断酒モチベーションになっています。

繰り返しますが、我々世代は最後の終身雇用世代ではあるけれども、人によって状況は様々であり、団塊世代のようにほとんどの人が飲み続ける自由を得ているわけではありません。

で、何が言いたいかというと、ですね。我々世代、そしてそれ以降の世代は、現役引退まで飲み続けて、さらに飲み続けることができる人は、つまり「酒とともにある老後」を獲得できる人は特権階級であるということですよ。

そして「酒は貴族の飲み物」という鉄則は、歳をとればとるほど重くなるということを改めて確認しておきたいと思います。

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