酒はちょっとずつ人生を殺していく。

酒やめて、2972日

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脳梗塞の後遺症は「微妙」なところが怖いのだ

東條さち子さんの『ダンナがとつぜん脳梗塞』が、KindleUnlimitedになっていたので読んでみました。

そもそもなぜこの本が私に対するレコメンドに出てきたのか。私は東條さん(主婦による不動産投資で有名)の本を読んだこともなければ、KindleUnlimitedのデバイスであるFIRE HDの標準ブラウザSilkはまったくといっていいほど使っておらず、したがって「脳梗塞」を検索したこともありません。もし(Amazonのライバルである)Googleでの検索履歴がKindleのレコメンドに反映されるのならば、げに恐ろしきIT社会というものでありましょう。ただし失うものがない私のような人間にとっては、別にどうでもいいことでもあります。オールドメディアは「監視社会ガー」と声を荒げますが、それはたぶんオールドメディアの支持層である既得権益者に都合が悪いからでしょう。

と、それはともかく脳梗塞です。当然のことながら興味がありますし恐怖でもあります。IT社会よりも脳梗塞のほうがよっぽど怖いです。

さて脳梗塞の恐怖として、(あっさり死ねずに)半身不随になったりとか言語障害が残ったりとか、そういったことがよく挙げられます。こうしたことは、はっきり目に見えるだけに障害認定もされやすいし、つまり社会の福祉も受けやすいし、周囲の理解も得やすいとも言えます。

本当の恐怖は、『ダンナがとつぜん脳梗塞』で指摘していましたが、性格が微妙に変わったり、物忘れが微妙に多くなったり、という「微妙」な部分なのではないか。むろんそのなかには仕事の遂行能力もふくまれるでしょう。その時点では気づかないけど、だんだんそれが自分の人生を棄損していくというわけです。今のように死ぬまで働けの時代にあって、その「働け」が頭脳労働であった場合、かなりヤバいです。目に見える後遺症とは異なり、社会的に救済されるわけでもないですから。

これって、なんというか受験生が「お前には能力的にこの大学は無理だからワンランク落とせ」と言われるのと似たような恐怖であるようにも思ってしまうのですよ。

脳への影響は、肝臓へのそれと違ってわからないことが多い

で、脳梗塞はそうなのですが、実は酒の影響も同じなのですね。父の担当医の精神科医師もそのようなことを言っていますし。

酒を飲むのは、脳認知症を進行させるという点でNGだといいます。そして、そうしたはっきりわかること以外にも飲酒の脳への影響は非常に多岐に渡っており、わからないところも多いらしいのですね。影響は、脳梗塞同様「微妙」な部分もあるということです。

この辺のことは、飲酒の肝臓への影響ということと比べてみると分かりやすいと思います。酒を飲んでいると肝臓が悪くなります。脂肪肝から始まって肝硬変になり、やがて肝ガンになるというものですよね。そして飲酒との因果関係もはっきりしている。むろん飲めばガンマの数値も上がり、かつての私のように800まで達してしまう。これって、数値に現われる変化です。

ところが脳への影響というのは、数値に現われないところがやっぱり怖い。いや、脳萎縮が起こっているなどということはCTその他でわかったにせよ、それがどのように影響するかは、繰り返しますが、現代の医学ではわからない部分も多いというのです。むろん脳委縮が起きてなくても影響はある。

その結果、業務遂行能力が落ちる。ちょっとだけ性格が変わってしまう。そうしたことって誰にでも起こり得ることですし、このことこそ、本当の酒の怖さだと思うんですよ。

脳への影響ということを考えたときに、やっぱり酒はサイレントキラーなんだなあと思い至る次第であります。

原則として火曜日と金曜日の19時に更新しています。

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