身体というリソースの重要性はますます高まっているよね、という話。

酒やめて、3151日

「読者は成瀬を見届けたい」

人気小説の成瀬あかりシリーズがついに第3巻(『成瀬は都を駆け抜ける』)で「大団円」を迎えることになり、ファンの間で波紋が広がっています。というのは、主人公の成瀬あかりは200歳まで生きる(そして天下を取る)と宣言しており、そこまでやってくれよおおお! というのが、せつなる思いであるからです。件の第3巻は12月1日発売だそうで、表紙(?・上参照)しか見ていませんが、ドラマ『ガリレオ』シリーズのロケ地でも有名になった(そうじゃなくても有名だが)京大の時計台記念館があしらわれており、第2巻で京大生になった成瀬の、要は大学生編ということなのでしょう。そして大学生で終わり!? という点が不満なのであります(いや、内容は知らんが)。

話が前後しましたが、成瀬あかりシリーズを一応ざっくり説明すると、成瀬あかりというスーパー自主性というかスーパー主体性の持ち主の女子が、そのスーパーさゆえに周囲に良いエフェクションを与え、周囲の人間を前向きにしていくといったような話であります(ホントにざっくり)。

そういうわけで青春小説なのですが、中高年にも人気で、事実、私も大好きですし、父の主治医で私よりちょっと年齢が下くらいのジジイも読んでいて、話が盛り上がったことがあります。

みんながみんな、「成瀬」にならないといけない時代!?

つまり、成瀬あかりには、ジジイの分際でもインスパイアされる部分が多いのですよ(それはそれでこっばずかしいが)。なかでも非常に共感を覚えたのは、あかりが歯を丁寧に磨くというシーンで、その歯を人生のリソースと位置づけている点です。

こんなことはわかっている人は当然わかっているのでしょうし、今さらマターではありますが、その真逆をやっていたのが呑兵衛というところの者であり、飲酒時代の私もまさにそうでした。つまり飲酒は、リソースの毀損と位置づけることができます。

この「リソースを毀損しない」という考え方は、昔は儒教に基づいたものだったのでしょうし、「身体髪膚之を父母に受く、あえて毀傷せざるは孝の始めなり」なる言葉もありますが、今は、自分の人生を切り開いていくためのものですよね。これを毀損することは、人生を毀損する、将来を毀損することになる。いや、むろん昔からそうだったけれども、ますますその関係性が強くなっています。

歯をはじめとした身体的なもの、もちろん脳もそうですが、それだけじゃなく心の健康を保つことも、人生のリソースを大事にすることにつながってくると思います。

そのようなことを意識しなくても、社会や組織が何とかしてくれたという、人類史上において日本という国に奇跡的に現出した幸せな時代は過ぎ去り、自分でなんとかしなきゃいけない時代になると、身体的精神的なリソースがますます重要になるのは自明であります。まさに成瀬あかりのようなスーパー主体性を持って、みんながみんな生きていかなきゃいけない時代なので、この件(歯を大切にする)は彼女の生き方の根源に関わるものなのかなあと勝手に考えたりもするのです。

ちなみに成瀬あかりシリーズは映像化も予想されており、たぶん実現するでしょう。あかり役には出口夏希さんが有力のようですが、私としては芦田愛菜さんにやってほしい。「スーパー主体性」といえば彼女しかいないでしょう!

原則として火曜日と金曜日の19時に更新しています。

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