「(酒飲むと)もったいない」の本当の意味がようやくわかったのだった。

酒やめて、3099日

どんなくだらないコンテンツでも酒が入ると……

一つ前のエントリで、私事ながら元妻のことについて触れましたが(参考「勝手ながら、「もう反省しない」ことに決めたのだった」)、彼女はお酒を飲めないわけではないけれども通常は飲まず、飲む時でも乾杯の一杯だけといった感じでした。そしてよく言っていたのが「お酒を飲むと使い物にならなくなるから、その時間がもったいない」です。

いやいやいや、これって今思えば、若い人が酒を飲まない理由と同じじゃないですか。「もったいない」には、もっと楽しいこと、もっと有意義なことがある、というニュアンスが含まれるでしょう。それが娯楽の類であっても、タスクの類であっても。

では、酒を飲むことは楽しくないのか。と、問われれば、これは難しい問題です。

もちろん、気の合う仲間と飲むのは楽しい、ということは一つ言えるでしょう。私は友だちが少ないことでは人後に落ちないつもりですが、その数少ない、私と付き合ってくれる奇特な友だちと会う時は、別に酒なくても楽しいです。向こうがどうかはわからんが。

逆に言えば、あまり会うのが気が進まない人間(世の中にはこっちのほうが圧倒的に多い)と話をするときには酒の力を借りたくなります。そうすれば楽しい……とまではいかなくても、苦痛ではなくなるからですね。今は断酒していて「借りる」ことはできないので、必然的にあまり会いたくない、とくに会わなくてもいい人間と会う機会は少なくなります。これも断酒の一局面ですが、それはそれとして――。

もちろん、酒が入ることによって対人関係がますます苦痛になる人もいますので、この辺は難しいところです。

そう、対人関係ということを考えると、なかなか難しい問題になってしまいますが、では、たとえばコンテンツ消費ということを考えてみると、どんなにくだらないテレビ番組でも、酒が入ればそこそこおもしろく視ることができるということは言えますし、どなたでも、おそらくそうでしょう。

しかしこれって結構、恐ろしいことで、酒があって成立する娯楽があるが故に、本当に楽しいことが見つけられない、本当にやるべきことが見つけられないことでもあるわけですよね。

知らないうちに、いろんなものを失っている

そして、家でストゼロでも飲みながらテレビ視ているとたいしてお金がかかるわけではない。

とまあ、そんなことはお前に言われなくても分かっとるわいという向きもあると思いますが、ただ、それが本当にお金がかからないかというと、実はそうでもないことに気づくのですね。いやいや、私もさんざんやってきましたが、テレビ+酒をやっているうちにもいろんなことを失っているのです。

それは自分の将来のための勉強かもしれませんし、読書かもしれません。そしてそうした酒以外の経験レスの生活をするうちに、とりかえしのつかないことになっていく。つまり「もったいない」の本質というここにあるのではないかなと、今さらのように気づいた次第であります。

原則として火曜日と金曜日の19時に更新しています。

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