刹那的に生きたい人と、長生きしたい人たちと。

酒やめて、1050日。

テニスボール

少し前ですが友人と二人で飲みました。私は飲まないのですが、奥沢の小さなビストロで、ペリエをもらいつつおいしいものをいただきました。うん、おしゃれです。場末の立ち飲み屋とは違いますわ(笑)。

「酒で死ねれば本望」は上手くいきません!

で、彼が言うわけですよ。長生きしたいと――。

彼はお酒を飲みますが、飲まなければ飲まないでいいというタイプです。私からすれば、まったくうらやましい限りです。それはともかく結婚が遅かったので、まだお子さんが学齢年齢だということも、この発言のベースにあるでしょう。

この長生きしたい発言には、わりに感慨を覚えました。以前の私だったら、きっと、何ダサいこと言ってんだと馬鹿な感想を抱いていたでしょう。アル中は、酒で死ねれば本望だみたいな非常に刹那的な価値観を持っており、さらに質が悪いことにそれがかっこいいと思っている節があるからです。馬鹿ですねー。

私の元飲み友でも、酒で死ねれば本望、現役が終わる頃にちょうどよく死にたいと常々放言している人もいます。

でも人生、そんなふうに上手くは当然ながらいきません。一般にアル中は寿命が短いといいますが、「酒で死ぬ」は周囲に迷惑をかけ、さらに醜態を晒すことでもあります。

惨めな人生のほうが酒よりも怖い

で、過飲酒のほんとの怖さは、身体的な寿命と社会的な寿命が一致しないことですね。社会的な寿命が先に尽きてしまって、後は惨めな人生が待っているわけですよ。そしてそこに身体的な不具合が加われば、ますます生きにくくなってくる。

でも家族だとかとりあえず周りの人の支えがあり、それが許される身分なら良いでしょう。ただ少なくとも私はそうじゃないから、やっぱり酒やめなきゃと強く思ったわけです。このまま飲み続けていたらきっと訪れるであろう惨めな人生が、酒以上に怖いと自覚したのです。

「長生きしたい」友人の話に戻すと、彼と私とは若い頃、テニスのダブルスを組んでおり、よしこれ決めたら美味いビールが飲めるよ、みたいなことをコートで言っていたわけですよ。しかしそれが何十年後かには、長生きしたい組と刹那的に生きていく組という具合に天と地ほどにも分かれてしまった。

今、私的には、その長生きしたい=ちゃんとした人生を送って長生きしたい組にすこしづつ近づいている途上なんだと思いますね。だからもう酒飲みません。

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