酒やめて「ストパ」というものを行動基準にするようになりました。

酒やめて、2216日。

「ストパ」という新概念!?

昨今よく「タイパ」という言葉というか概念を耳にします。断酒大先輩の勝谷和代さんあたりが“元祖”でしょうか。もちろん昔から「時は金なり」と言われていて、時間というものの大切さが説かれていたわけですが、ここにきて「タイパ」が浮上してきたのは、やはり老後も含め自分でなんとかしなきゃいけない時代に突入したことと関係があると思います。組織や国に頼ることなく(頼ることができない)生きていく時代にあって、かつてないほど、自分の時間の使い方が問われるようになっているからでしょう。だから行動指標としての「タイパ」が重視されている。

アル中→断酒者は、この物差しではかると下の下、きわめて「パ」の悪い生活を送ってきましたので、逆にその重要性を身に染みてわかっていると言えるかもしれません。断酒者理屈ですが。

さて、私は酒やめて、もう一つの「物差し」を持つようになりました。それがタイトルに記した「ストパ」です。要は何かを行うにあたって感じるかもしれないストレスと、行って得られる効用を天秤にかけるということです。分子にタスクの効用――たとえば獲得できる金銭的報酬など、分母にそのタスクを実行することで生じるであろうストレスを置き、その値が大きい生き方を選んでいくということです(大げさ)。

普通の人はそういうことを意識せずともやっていて、なにも新発見のように言及することでもないのですが、断酒者的には、酒をやめてそれをことさらに意識するようになったということなのですよ。

「小さな生活」のほうが快適なのだった!

お金を稼ぐことに関しても、なるべくストレスのかからない仕事を選びたい。私の場合フリーランスなので、組織で仕事をしている方の参考になるかどうか分かりませんが、酒やめてそれが可能になったということを言いたいのであります。

大きな政府小さな政府という言葉というか概念があります。大きな政府は極端な話、税金をいっぱい取って福祉などを充実させようということで、どんな国でもリベラル政党はこっちを指向しているようです。

小さな政府とは国防など国家としてやった方が効率がいいもの、国家にしかできないものだけを国が行い、後は民間に任せようというもので、保守政党はこちらを指向しています。アダムスミスの神の見えざる手などのもこちらの考え方に基づいていると思われます。

この伝(?)で行くと、大きな生活小さな生活、大きな人生小さな人生ということもあるんじゃないかと思います。

テレビなどが伝統的に呈示してきた「人並みの幸せ」にこだわると、当然稼ぎも必要なわけで、フリーランスの場合だとどんな仕事でも受けなければならなくなり、がむしゃらに仕事をしてストレスが溜まります。この辺の事情は組織に所属している方も似ていると思います。これが大きな生活で、大きな政府と同じく、いろんなところで齟齬で出てきます。

で、酒やめてからは、私の場合、小さな生活です。低収入ではありますが、それ以上に低支出であり、なによりも「人並み」にこだわりがなくなっていますので、基本的には嫌なことはしなくて済んでおります。

これが、酒やめて何年か経つにつれ、自分の中で非常に大きな価値観になってきたのを感じるのですよ。とにかく嫌なことはしない、嫌な人とは付き合わない。それで仕事が発生しなくても、それはそれで身の丈にあった暮らしをすればいいんだというふうに考え方が変わり、「ストレスとは無縁の生活」が目標にして基本になっています。それを可能にするのが断酒生活というわけです。

むろん大きな生活指向、小さな生活指向いろいろあると思いますけれども、こちらの方が、少なくとも私には快適なのですわ。

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